岡本裕明氏の11/18付けアゴラ記事「兵庫県知事選が残した課題:マスコミのありかたにも一石投じる」へのコメントです。
まあ、これは「一石を投じる」というよりは、何年も前から国際的には信用を失っておりましたわが国の伝統的メディアが、いよいよ国民からも愛想を尽かされた、ということでしょう。
少なくともSNSに代表される新しいメディアとの競争にオールドメディアは敗れた。どちらのメディアが伝える「真実」を信用するかという、メディアとしての根源的価値の部分で、旧来のメディアは否定的な評価を得てしまった、ということでしょう。
もちろんこれでオールドメディアが終ったというわけではない。まだ、彼らには、失地回復のチャンスはある。なぜそうなったか、何が悪かったか。これを反省して、否定すべき部分を否定すればよい。
これは、太平洋戦争での敗北でもあったことですよね。あれは、戦争を煽ったメディアの敗北でもある。だけど、主犯は陸軍をはじめとする軍部だし、右翼の思想家たちだったと言えるわけで、私たちは被害者でした、一億総懺悔しますという道もある。まあ、一応、異論は置いとくと致しますが。
で、今回の問題は、兵庫県庁に巣くう白アリたちに問題があったわけでしょう。たいした仕事もしていないのに、税金から様々な形で給付を得ていた人たちがいる。すべては彼らが仕組んだことだったのでしょう。だから、オールドメディアは彼らと袂を別つしかありません。そして、どうすれば良いか、これはご存知の通りです。とことん彼らを追求する。それで許されるかどうか、私に確実なことは言えないのですが。
返信がついております。
岡本 真行
もしもホリエモンが一メディアを掌握していたならば、ここまで落ちぶれはしなかった感じでしょうか。
瀬尾 雄三
岡本 真行さん
> もしもホリエモンが一メディアを掌握していたならば、ここまで落ちぶれはしなかった感じでしょうか。
堀江氏が狙っていたのは、新しい情報技術を応用したオールドメディアの革新であって、メディアの道義的・倫理的まともさではありませんでしたから、どうなっていたかはわかりません。むしろ、ネットがオールドメディアの利権構造に取り込まれてしまっていたかもしれないのですね。
ことの良しあしで言えば、メディアがここまで落ちぶれたことは、むしろ奇貨と思わなくてはいけないかもしれません。坂口安吾は「堕落論」にこう書きました。(原文:https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42620_21407.html 短い文章ですから全文読まれることをお勧めします。)
> ...人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ。そして人の如くに日本も亦堕ちることが必要であろう。堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。
全くその通りです。ここは、正しく堕ち切ってくれることを、我が国のメディアには期待したいところです。
おー