アゴラ編集部の12/14付けアゴラ記事「ヤマト運輸が日本郵便への配達委託を停止:経営判断の迷走に心配の声」へのコメントです。
配達委託に伴い約3万5000人もの配達員を削減したにもかかわらず、経営状況は改善せず、赤字が続いている状態です。このような状況から、経営陣の判断に疑問の声が上がっています。
この手の話が最近立て続けに起こっておりますね。日産しかり、セブン&アイしかりです。つまりは、企業が苦境に陥った原因は「経営陣の判断」ではないかと疑われる、そういう事例がここにきて多発しております。
経営者もそうだし、その下のマネージメントを担当する、いわゆる管理職もそうだし、あるいは自らの判断で研究開発を進める人たちもそうなのですけど、それぞれの専門能力が期待されてそれぞれのポジションにあるわけですね。
これ、決して既得権ではない。それぞれのポジションにはそれぞれの権限が付随するのですけど、その権限の行使にあたっては、おのれに期待された能力にふさわしいパフォーマンスを発揮することを第一に考えなくちゃいけない。権限があるのを良いことに、おのれの利益を第一に判断したりしちゃいけないというわけです。
そして正しい判断を下したか否かは結果で示される。経営状況が悪化するなら経営陣の判断がおかしいからであって、それは 経営陣が無能であるのか、判断の仕方が間違っているかのいずれかなのですね。まあ、それらを合わせて「無能」と呼ぶのが良いかもしれません。専門用語ではこれを「経営不在」といい、俗に「放漫経営」と呼んでおります。この手の状況には、早い時点で対処しなくてはいけません。
放漫