衛藤幹子氏の1/23付けアゴラ記事「選択的夫婦別姓:通称使用の拡大では解決できないアイデンティティの揺らぎ」へのコメントです。
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用を広げる」は、具体的にどういう制度を想定しているのか、が問題ですね。
一つの身分証明書に二つの名前を表示することは混乱のもとだから、本人が望めば旧姓表示だけとする、というやり方なら、事実上「選択的夫婦別姓」と変わらないのですね。
現在の問題は、パスポートなどに二つの名前を書くことから、特に海外で、日本人が奇異の目で見られるという問題が生じてしまいます。「日本人はヘンな民族」と思われることは、国益にも反しますから、避けなくてはいけません。
この場合は、戸籍には、名前の横に「通称」を書いておいて、身分証明書などに使用する名前を表示しておけば、戸籍と身分証明書との対応もきちんとつくことになります。
そもそも、パスポートや保険証や免許証やキャッシュカードや、その他もろもろの身分証明書は、戸籍も含めて、発行元で全てマイナンバーと紐づけしておけば、何の混乱も生じないはず。それで、何が問題なのでしょうね。