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評価すべきは「ロシアの消長」

浅川芳裕氏の2/28付けアゴラ記事「トランプの“ヒール外交”:ゼレンスキーを揺さぶる心理戦」へのコメントです。


宇露戦争に対するトランプ氏の見方は一面的であるように思えます。また、世界中の人が、その一面的な見方に引きずられているようなところがあります。これは、まんまとトランプ氏の術中にはまっているのか、あるいは彼の大間違いに気付かないかのどちらなのでしょうか。

何が一面的かというと、宇露戦争はウクライナとロシアの間で行われており、その行く末が、ウクライナの消長とロシアの消長という、二つの結果を導くのですね。そして、他の国々が見なくてはいけないのは、その双方が自国にとってどのような意味があるか、という点であるわけです。

ところがここで議論されているのは、ウクライナの消長がおのれの国にとっていかなる意味があるかという点のみで、ロシアサイドの評価が欠け落ちている。しかし、多くの国にとっては、ウクライナがどうなるかよりは、ロシアの消長こそ、最大の関心事であるはずなのですね。

なにぶん、ロシアは世界最大の核保有国であり、国内政治において人権意識に欠け、西側世界とは価値観を共有しない。そして何よりも問題なのは、世界の安定を害する要因である、北朝鮮に軍事技術を供与し、中国にエネルギー資源を供与している点なのですね。

つまりは、西側諸国にとってロシアの衰退は大きな意味がある。その価値を考えれば、ここでウクライナを支援することは、充分な見返りがあると言えるのではないか。その点に、米国が、そして西側諸国が十分に気付いていないことが、私には少々解せない点であるように思われる次第です。

1 thoughts on “評価すべきは「ロシアの消長」

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