コンテンツへスキップ

暗殺犯の背中を押す人達がいる

倉沢良弦氏の3/16付けアゴラ記事「『無敵の人』を作り出したのは誰か?」へのコメントです。


かつての安倍元総理に対するカウンター行動と同じで、結果的に、このような異常な集団を敬遠する、イコール、立花氏の言動に注目が集まるだけのことだ。

安倍元総理暗殺犯に関しては、彼の目的は十二分に果たされました。つまり、暗殺事件の結果、暗殺犯に対する非難よりも、旧統一教会に対する非難の声が高まったのですね。

要人暗殺という行為が悪であることは否定できないけれど、その目的は「正義」とみなされてしまったのですね。暗殺という悪は、暗殺犯が人生を賭けたことでキャンセルされるとの心理だってあるのですね。そして、結果を見れば、犯人の主張が大いに支持を集めてしまった。

これを見れば、同じことを俺もやってやろう、と考える人が出てきても不思議はない。安倍元総理暗殺犯の主張を広めてしまった人たちは、大いに反省しなくてはいけない。政治的に安倍氏の反対にある人でも、ひとたび暗殺が行われたら、その批判は一旦止めること。事件に乗じて、犯人の主張を拡大してしまうような愚は、決して避けなくてはいけません。

襲われるのは、安倍元総理や立花氏や、あるいはトランプ氏ばかりではないのですね。かつては、社会党の委員長が暗殺されたり、朝日新聞の記者が殺されたりもしている。このような殺伐とした時代を望む人はそうそういないはず。自らの政治的立場と暗殺犯の主張がたまたまあったからといって、これを称賛するようなまねは、しないに越したことはありません。


追記しました。

月光仮面の主題歌のURLを付けておきますね。https://www.uta-net.com/song/1748/

この歌詞の恐ろしさを、よく理解しなければいけません。特に、「正義の味方よ よい人よ」というところが怖い。

この世に正義などというものがあるなどということを、簡単に信じちゃいけません。それがあったとしても、何が正義で何が悪かなどということは、そうそう簡単に見分けのつくものでもない。

たとえば、立花氏を糾弾するTBSの番組制作者は、果たして正義を代表するものなのか、あるいは視聴率稼ぎに悪辣なメッセージを送りだした悪の権現であるのか、その判断は、それほど簡単ではないのですね。

まあ、このエントリーに対するコメントを見ますと、どうやら後者とする見方が大勢であるようですが、だからといって、鉈もってTBSに突入したりしてはいけない。彼らが正しい可能性だって、千に三つぐらいはあると思うのですね。それは、誰にも分らない、それだけは確かです。


返信がついております。

月野一郎

安倍首相や立花氏に対するメディアを通じた中傷が個人テロを誘発させたわけですが、特定の放送局や番組にまっとうな批判をしても、ターゲットが絞れないのでテロを誘発させるのは難しいでしょうね。

他局の報道番組で下請けディレクターをしていたという人の告白によれば、報道番組も企画書を作るところから始まるのだが、そこでは視聴率がとれるかどうかを最優先するとのこと。そして、局の会議で一旦企画書が通れば、実際に番組作りに携わる下請けの制作担当者は、取材現場の実態がどうあれ、その企画書通りに番組を構成することを強いられるのだそうです。捏造まではしなくても、企画書の筋書きに沿わない事実が取材によって見つかっても報道しない、という形で印象操作が行われるのだそうです。

そうやって、視聴率の取れる「正義」を醸成し、鉄槌を下すべき相手はこいつですよ、と暗に誘導していく(明言はしない)というのが、このような番組のやり口なのだとか。

怖いですね。


瀬尾 雄三

月野一郎さん

> 特定の放送局や番組にまっとうな批判をしても、ターゲットが絞れないのでテロを誘発させるのは難しいでしょうね。

少なくとも、かつて朝日新聞が襲われ、記者が殺害された事実はあります。この先、国際関係が緊張を増し、左右対立が激化するようなことがありますと、同種事件が多発する可能性だってないわけではない。このような事件を誘発させるような言動は、厳に慎まなくてはいけません。

それに、テロの対象になるのは政治家や評論家や新聞記者だけではなく、ネットに何か書いている人たちだって、絶対安全というわけでもない。内容の高低は別として、ネットの言動を原因とする事件だって起こっているのですね。

そもそも、狂信的な人物、頭のおかしな人が、何をするかなんてことは予想できるものでもない。このような人達の行動は、確率的に生じると考えるしかなく、その確率をいかに低下するかが、事件防止の鍵となるでしょう。

そのためには、この手の事件をそそのかしたり、この手の事件を称賛したりすることは、まず避けなければいけない。我が国のメディアがその配慮に欠けているのは、危ないブーメランをそこら中に飛ばしているようにしか見えないのだが。


月野一郎

> かつて朝日新聞が襲われ

あの事件は犯人が捕まっていないので真相はわかりませんが、犯行声明を見る限りは「反日分子への粛清」という政治的イデオロギーに起因するものなので、ちと異質かと。少なくとも、アンチ朝日の言動に煽られての犯行かどうかは(その可能性はありますが)不明です。

いずれにせよ、真っ当な批判であれば、テロを誘引するからというような理由で控える必要はないでしょう。問題は、印象操作も含め、思い込みや誤情報に基づいて個人を批判することにあります。特に、TVや新聞が行うことは、その影響力の大きさを考えれば大変危険です。

後半でおっしゃられてることについては、まったくもって同感です。


瀬尾 雄三

環境保護の活動家により名画にペンキを掛けられた時、批判すべきは「名画にペンキを掛けられた」という、その事実一点であるべきで、「こんな事件が起こるのも、環境対策が不十分だからだ」などという批判は避けなくてはいけない。

環境問題を議論するのは構わないのだけれど、名画棄損事件に絡めて議論してはいけないのですね。そんなことをすると、他の活動家も、大いに名画にペンキを掛けることになる。

朝日新聞記者が殺害された時、朝日新聞社の反日的言動にその原因があるとして、反日的言動の具体例をこまごまと論じたりしちゃいけない。それは、同種事件を繰り返す原因になってしまいます。

安倍元総理暗殺事件で行われたことは、まさにこれでした。この事件をきっかけに、統一教会問題が大いに議論されてしまった。これは同種行為を意味のあるものとしてしまい、同様の犯罪を引き起こす原因となる。

立花氏にしたところで、ろくでもないことはさんざんやっているわけですが、立花氏襲撃事件の背景という形で、立花氏の言動に関する問題点を議論しちゃいけない、ということですね。それを議論する理由が、自らの政治的主張に合致しているからだとしたら、ほとんど共犯に近いと思いますよ。

1 thoughts on “暗殺犯の背中を押す人達がいる

コメントは停止中です。