アゴラ編集部の3/21付けアゴラ記事「日本の職場でも『静かな退職』が増加:『働かないおじさん』と違いはあるの?」へのコメントです。
このあたりは、日本は先進国といえるかもしれませんね。なにぶん、「休まず、遅れず、仕事せず」というのが、賢い働き方(?)だったですから。
そもそも、給与が実績とも能力とも無縁に決まり、勤務時間帯に事務所におればよい、マイナス点のつくようなことをしでかさなければ、一定の給与がきちんきちんと支払われる。自己啓発とか言って、専門書を読んだり、学会に入ったりしても、使ったお金は出ていくだけ。ならば、そんなバカげたことはしないのが賢い働き方というものなのですね。
もちろん、それでもやる人はやるわけで、そのインセンティブとなるのは、美学というか、他人からの賞賛なのですが、職場によってはその手の人を「和を乱す」とか「協調性に欠ける」などと言って、マイナス評価してしまうところもある。
以前もご紹介しましたが、2022年に経産省が発表した「未来人材ビジョン」も、この傾向は我が国で特に顕著であると指摘しております。そしてその対応は、企業の枠を超えた人材移動でしか解決できないのではないか、としているのですね。https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf
今日の我が国は、特に情報技術で世界に後れを取っている。これを何とかするためには、年功序列や終身雇用という人事制度にはさっさと見切りをつけて、実力主義に徹し、優秀な人材が会社の枠を超えて移動するようにしなくてはいけません。
働きたくないでござる。絶対に働きたくないでござる。