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二大政党体制を目指すべき衆院

尾藤克之氏の10/25付けアゴラ記事「議員定数削減という民意の切断:本質が問われる58日間」へのコメントです。


議員定数が減れば、国会に入るための選挙競争はより激しくなります。既存の大政党には有利に働く一方で、新人や中小政党の参入障壁は格段に高くなるのです。結果として、「職責を果たしていない無能な議員は落ちるが、優秀な議員も一緒に落ちてしまう」といった事態になりかねません。

元々、衆議院を小選挙区制にした理由は、政治を安定させたいからでした。小政党が乱立して合従連衡を繰り返す政治のあり方は、それぞれの政党の利害の調整で政治的決定が下され、一国の方向性が定まらないという問題があるのですね。

小選挙区にすれば、小政党は議席を得にくい。これがまさに小選挙区制が狙ったこと。理想とされたのは、二大政党制なのですね。

では、少数意見をいかに国政に反映させるか、という問題はあります。でもこの目的には、参議院がある。参議院は「良識の府」とも呼ばれ、優秀な議員や国内の少数の人々の意見を反映させ易くできているのですね。

ともすれば参院不要論が起こりがちですが、ここは、決定を下す衆議院と、良識を反映させる参議院の、二つの議会それぞれの特長を生かした政治運営が有意義ではないですか。「職責を果たしていない無能な議員」は、衆参ともに不要ですが、「優秀な議員」は参議院でご活躍いただけばよい。単純な話だと思うのですが。

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