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多少は必要な「日中間緊張感」

八幡和郎氏の11/15付けアゴラ記事「『日中チキンレース』を避けるために高市首相は勇断を」へのコメントです。


しかし、日本が中国を阻止するために動くと何を血迷ったのか宣言し、

こんなこと、宣言などしていないのですけどね。何をしたかと言えば、野党の質問に答えて「動く可能性がある」と答弁しただけの話。「可能性」の指摘と「動くとの宣言」とは、まったく異なることを理解しなくてはいけません。

ここは、「本来あいまいにすべきところをしつこく問いただした野党が悪い」といった指摘もあるのですが、言論は自由で、これを非難しても始まらない。しかし、中国が怒りだす答弁を首相から引き出して、中国の怒りを利用して総理を窮地に追い込もう、などということを野党が考えているとの印象も強く受けるわけで、もしそうであるなら、このような野党のやり方は、我が国の国益を著しく損ねる行為に他ならないといえるでしょう。

もっとも、高市氏がさらに上をいってる可能性もあるから、事は複雑です。つまり、ここであえて日中間に緊張を作り出そうという作戦ですね。緊張を作り出したいけど、その責任は問われたくない。野党の行き過ぎた質問は千載一遇のチャンスでもある。ここは、己の責任を問われない形で緊張を作るチャンスだ、というわけです。

実は台湾有事は米国にとっても大問題となる。なんとなれば、中国及び台湾は、半導体の一大生産地なのですね。誰も武力行使などという事態は望まない。しかし、その可能性を意識しておくことは、重要産業の中国集中を是正する、一つの動機づけとなる。日本経済にとってはプラスの面も大きいのですね。


返信が付いております。

八幡 和郎

野党に挑発されて曖昧にしておくべきところを言ってしまったから野党がわるいなんていうのは首相やらせられません


瀬尾 雄三

八幡 和郎さん

> 野党に挑発されて曖昧にしておくべきところを言ってしまったから野党がわるいなんていうのは首相やらせられません

高市氏の答弁は「曖昧」さを少しも減じていないのですね。「可能性」の指摘とは、曖昧を曖昧なまま保っている。それが論理というものです。つまり、高市氏の答弁は間違ってはいない。

結果的に誤解を招いたことは問題かもしれませんが、それは、誤解する者の問題だし、意図的に誤解している感がなきにしもない。この後者だとすると、これはひどい話です。単なる論理的読解力不足のなせる業、なのかもしれませんけど。

問題は、野党が引き出したい答弁で、「我が国が武力行使することはあり得ない」といった答弁が欲しかったのではないでしょうか。その逆「我が国も当然武力行使に踏み切る」などという答弁はまずありそうにないですから。

だけど、そのどちらであるにしても、高市氏がこれを言ってしまったら、それこそ大問題です。手の内を明かすことになってしまいますから。そういう答弁を引き出しかねない質問も、少々問題があるように、私には思われた次第です。まあ、結果的には、高市氏の賢明さに野党も救われた、ということでしょう。

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