日本を取り巻く東アジアの情勢、好調の経済と裏腹に、政治の面では、きな臭さが漂っています。その最大の問題は北朝鮮なのですが、総統選に伴って、台湾がもう一つの焦点になっています。
台湾と中国(中共)、共産党と国民党の争いで、事実上二つの国に分かれたのですけど、どちらも一つの中国を標榜し、自分たちこそが正統な政府であると主張していたのですね。
冷戦の盛んな頃は、共産主義の中華人民共和国に対して、西側、台湾を押していたのですが、圧倒的に巨大な中国本土、結局の所、無視できなくなって、台湾は国ではなくて地域になって、それでも台湾、中国本土とは、独立した政治制度を保つという、不思議な状態が続いてました。
しかし、今回の総統選で示された民意は、台湾独立の方向、これには中国は絶対反対、戦争も辞さないという構えです。米国は台湾をなだめに回っているのですが、、、
台湾の独立、こういう方向も、確かにありました。しかしそれをやるなら、冷戦の間、西側諸国が台湾を圧倒的に支持していたときですね。当時の台湾、大陸反攻を唱えていましたから、それをあきらめるといえば、明らかに、平和な方向への第一歩、世界も好意的に受け止めたと思うのですね。
しかし今は時が悪い。世界は中国本土を正当な中国と認めているし、一つの中国は、意味こそ違え、台湾を含む世界の合意であったわけです。台湾の未来、唯一の解は、一国二制度。香港みたいにするしかない、と思いますよ。
問題は、中国の権力構造が民主的じゃないこと、これを改めさせるのが、今後の課題でしょう。まあでもこれは、程度の問題、と言えなくもない、、、