リスク・マネージメント、日本語で言えば危機管理、あまり嬉しいことではないのですが、テロリストが暗躍するようになって、こいつが、ますます重要なご時世になってきました。
リスクといえば、一般には避けるべきもの、という印象が強いのでしょうけど、経営の本質はリスクテイク、つまりリスクをとること、あえて危険を冒すこと、だといいます。
リスクに対して経営者が出来ることは4つ、
一つは、回避すること、危ないことはやらない、という判断です。でもコレばかりじゃあ、経営にならない。
もう一つは転嫁すること。保険を掛けるのが代表的。でも、コレにはお金が掛かる。
もう一つは縮小すること。火事が怖ければ不燃材を使うとか、工場を分散するとか、、、しかしコレもお金が掛かるし、経営効率悪くなります。
で、最後の一手が、リスクを負う(テイクする)こと。
リスクを負って利益が出るのは、その分野に詳しい、慣れているなどの理由で、他の人がやるよりはリスクが低い。綱渡りの芸人、素人が出来ないことを平気でしちゃいます。
企業の製造・販売の経験、研究開発、営業の集めた情報など、新しいことを始めるリスクを大いに減らしてくれるでしょう。で、このような情報をうまく使うのが、経営者の腕の見せ所なんですね。
ところでリスクをテイクすると書きましたけど、英語では take a risk、これ、辞書を引くと run a risk なんて使い方も載っているんですね。
経営学で使うのは take、これ、積極的にリスクを取る、というニュアンスなんですね。run a risk の方は、けが人が出ている回転ドアを放置したり、不良債権の処理を先延ばししたり、欠陥車の事故を整備不良のせいにするような、あまり積極的とはいえない、ズサンなやり方的イメージが強いのですね、私的には。
ま、コレも経営判断、ではあるのでしょうけど、これは、お粗末な話ですね。
さて、最初に書きましたテロのリスク、これ、回避も出来なきゃ転嫁も出来ない。まあ、官公庁、大使館など、テロのリスクを縮小するための警備活動、実に活発でして、コレは、たいしたものなんですけど、一般国民が被るかもしれない被害に対する備え、お世辞にも、立派とはいえません。小泉さん、このリスク、テイクする気じゃないでしょうね。
ま、ラン、かもしれないなあ、、、ひどい話だけど、、、