コンテンツへスキップ

自己責任論批判、ル・モンドでも

先日の日記に、イラクの人質達に対する批判、つまり「自己責任」を求める風潮に苦言を呈しておいたのですが、同じような主張をフランスの新聞、ル・モンド紙がしてるのを見つけました。

この主張に強く同意します。さすがに世界をリードしようという論客、パウエル国務長官もそうなんですけど、言ってる事がまともです。それに引き替え、日本の論客、政治指導者の質の悪いこと悪いこと、同じ日本人として、なんとも悲しくなる話でありますね。

小泉さんの意識すべき自己責任、その一つは靖国参拝です。一般的に言って、個人が神社に参拝する、コレは全然まずいことじゃない。でも、一国の政治指導者が参拝する、これは、個人的行為では通りません。

小泉さんの主張は個人の立場、自己責任、ってわけですね。でも、その結果悪化した、中国や韓国の対日感情、これを小泉さん個人が引き受けるのが自己責任。

小泉さん個人が、中国人に石をぶつけられて、痛い思いをする、まあ、そんなことで済むなら、自己責任の範囲で話が済むでしょう。そんなときに、警察が守ったり、救急車が出動する、コレも問題ない。犯罪を防止し、けが人を救助する、コレは行政の役目、税金使うの当たり前です。

実際、小泉さんは警備上の理由で、公用車で靖国神社に行きました。コレを問題視するヒトもいるのですが、このこと自体は間違いじゃない。逆に、警備も付けずに参拝して、暴徒に教われたりしたら、警察の責任問題。結局、治安の維持や、生命の安全確保は、行政の責任なんですね。

小泉さんの靖国参拝、そんな生易しい話では収まっていない。ことは政治問題になりました。つまるところこの行為、自己責任の範疇で済む話ではない。個人の自由、我慢しなくちゃいけないときもあるんですね、こういう場合は。

自己責任という言葉、本当に捧げたいのは、小泉首相その人なんですね。