8月も終わりに近づきまして、プールサイドのデッキチェアで本を読める日々も、残り少なくなってまいりました。そんななか、休日となりました本日も好天、当然のことながら、朝一番でデッキチェアを占有、優雅な読書の時間を過ごしてまいりました。
本日読みました本は、先日のブログでご紹介いたしましたロゼーの「科学哲学の歴史」。
同書、最後の部分があっけない幕切れをしたとの印象を受けていたのですが、相対論に量子力学が登場しますのはこの最後の部分になるはずでして、何か書かれているのではなかろうか、と再読した次第です。しかし、結局何も見付かりませんでした。
これにつきましては、本日、追加情報を書こうか、と思っていたのですが、見付からないものは仕方ありません。まあ、今日はパスもありか、などと考えてプールをあとにした次第です。
その後食事がてら本屋をのぞいて、明日のために軽めの書物を一冊入手。こちらは明日のお楽しみといたします。
本屋ではその他の本もチェックいたしました。当然、「涼宮ハルヒの驚愕」も。しかし、まだ出てきてませんね。いったい、どうなっているのでしょうか。
その他、論理学に関する本を立ち読みしておりましたら、多値論理の話も少しだけ書かれているものを見つけました。しかし、どうも記述が怪しげで、パス。「人間原理」など、論理学の本に持ち出すべきではない、と思うのですが、、、ま、なんとなく気になることも事実でして、いずれ読むかもしれません。最悪、大いにけなすのもアリ、ですからね。
と、いうわけで、昨日ご紹介いたしました「多値論理」、少々気になりまして、ネットでいろいろと調べてみました。
見付かった中でもデータベースにおける多値論理の必要性を論じたものが面白い。なにしろ、データベースといいますものは、ユーザがいろいろな質問をするわけですが、必ずしもすべての質問に答えられるわけではありませんから、わからない、という状態も必然的に出てくるのですね。
そういうことを考えますとき、シュレディンガーのネコの実験に対して、箱の中のネコの生死を「わからない」と、なぜ素直に答えられないか、という点が非常に疑問です。これに関しましては、本ブログでも以前、バラエティー風「シュレディンガーのネコ」梗概という形で批判的にご紹介したのですが。
昼間のデッキチェアでは、この問題に決着をつけるための実験をいろいろと考えていたのですが、ネコの実験に非常に近い、次のような実験を考えてみるのが良さそうです。
まず、箱の中には、電気信号によって首を振る機械を置き、ジョーカーとハートのエースという、二枚のカードを掴ませておきます。これには、真空チャックが二つ付いた一自由度のロボットアームを準備すれば良いかと思います。で、指令装置からの信号により、いずれかのカードを裏返しにして引き出し状の取り出し口に置くようにするのですね。
さて、指令装置として、二種類のものを準備します。これらはいずれも、その動作が誰にもわからないよう、同じ箱の中に置くものといたします。
第一の指令装置は、放射性物質とガイガーカウンターを組み合わせた装置で、一定時間以内にガイガーカウンタが放射線を検出した場合はジョーカーを、放射線が検出されなかった場合はハートのエースを取り出し口に置くようにいたします。ここで、一定時間とは、それぞれの確率が50%ずつになるように設定しておきます。
この装置を使用した場合、事態はシュレディンガーのネコの実験と全く同一であり、コペンハーゲン解釈によれば、取り出し口に置かれたカードは双方のカードが重なり合った状態にある、ということになります。
第二の指令装置は、パソコンの乱数発生機能を用いて、確率50%でいずれかのカードを取り出し口に置くように制御いたします。
第二の装置を使用した場合は、量子力学的効果は全く生じていませんので、カードはいずれか一方のカードであり、単にそれがいずれであるかを人が知らないだけ、という状態となります。
さて、ここで提案する実験は、これらの双方を行い、第一の装置で得られたカードと第二の装置で得られたカードに物理的な差があるかどうかを判定する、という実験です。
私の予想は、両者の間に、いかなる差異も認められない、というものです。
そうであるなら、第一の装置で得られたカードの状態も、第二の装置で得られたカードの状態と同様、単に人が知らないだけ、という状態であるとみなすべきです。なにしろ、両者の間に差がないのですから、違う状態にある、という根拠がないのですね。
もちろん、双方で得られたカードとも、二種類のカードが重なり合った状態である、ということもできるのでしょうが、こうなりますと、単に「わからない」ということを言い換えただけに他なりません。同じことを表現するなら、判り易い表現を選ぶべきでしょう。
と、いうことでQED(証明終り)。さあ、大変だ!!
閑話休題。その他、ネットで見つけました情報は、多値論理研究会。こちらはIEEEとも提携したれっきとした学会ですが、多値論理を演算するためのハードウエアに絡む研究が中心のようです。