前回相場を読みましたのが昨年9月29日のこのブログでしたが、およそ予想した通りの推移をたどり、第一のマイルストーンでありました日経平均15,000のレベルまで下げてまいりました。
で、予定通り、ここで資金の1/3を株式に移行いたしました。買いました銘柄は、トヨタと三菱UFJ、あとは些少ではありますが、日本郵船を購入しております。
風雲急を告げておりますこのところの株式市場ですが、本日はこの現状と先行きについて読んでまいりたいと思います。
まず、現在の状況ですが、最大の懸念事項が春節明けの中国市場がどうなるかということ。
元はこのところ15.2セントに張り付いておりますが、この不自然な動きは中国当局の強引な介入によりますことは火を見るよりも明らかです。これがいつまで続けられるかが一つの注目点なのですが、おそらくこのような無理はそうそう長続きしないはず。いずれ1割程度の元安にシフトするのではなかろうか、と予想しております。
上海総合指数は、春節前に2,780前後で上下しておりましたが、これも当局の介入によるものと思われます。これがこの先どのような動きをするかはもう一つの大問題なのですが、多少の下げは覚悟せざるを得ないでしょう。
ここにきてもう一つ問題となっておりますのが、ヨーロッパの銀行の信用問題で、ここで金融機関の破たんなどが起こりますと、経済危機は一気に拡大することとなります。
もう一つ注目すべき点が原油の市況なのですが、こちらは$25の手前でいったん底を打ったような形になっております。$100以上しておりました原油価格が半値の$50となり、更にその半分(通せば1/4)の$25レベルとなりましたことは、産油国へのダメージは極めて大きいものと思われます。
と、いうわけで、日本の状況ですが、まず問題となりますのがドル円で、米国の利上げ先送りを示唆いたしましたイエレン発言をきっかけに、120円/$のレベルからロンドン市場で一時111円を割り込むところまで円高が進んだのですが、おそらくは日本側の介入により112円まで戻す展開となっております。
円相場が110円~120円のレンジにとどまるのであれば、為替の要因は、我が国の企業収益にはさほど大きなダメージは与えないでしょう。為替がこの先どのように進展するかは要注意ではありますが、日本サイドの介入に期待したいところです。
で、問題の株式市場の先行きですが、結論を先に言えば、中国次第であろう、と考えております。
すなわち、春節明けの上海市場が多少の下げ程度にとどまるのであれば、日経平均は15,000のレベルで当面もみ合う可能性が高く、これがメインシナリオということになります。
また、これに加えて、日米の通貨当局からの市況沈静化を促す発言などによりドル円が120円近辺まで戻したり致しますと、V字型回復もあり得ないこともなかろう、とみております。
最悪のケースは、中国のバブル崩壊が不動産を含めて手の付けられない状況となること、ヨーロッパの金融危機が銀行の破綻にまで発展することなどで、この場合は日経平均1万円割れもみえてまいります。
これは、前回の読みとほぼ同じ展開であり、ここしばらくは、株式に投じる資金は部分的として、次の展開に備えたいと考えております。
いずれにいたしましても、目の離せない状況となってまいりました。値が動く状況は、チャンスでもあります。ここは、狼狽だけは致しませんよう、気をしっかりと引き締めてまいりたいと考えております。