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STAP、舛添東京都知事、、、最近のニュースから

理化学研究所の研究室から何者かがES細胞を盗んだ疑いがあるとの石川智久氏(元理研研究者)の刑事告発に対し、神戸地方検察庁は「窃盗事件の発生自体が疑わしく、犯罪の嫌疑が不十分だ」として不起訴にしたとのニュースが先日流れておりました。

このブログでも先日「小保方晴子「あの日」を読む」と題してこの問題を議論いたしましたが、概ね私の読みを検察庁も認めた形となっております。つまり、誰がESを混入させたかは、今のところ不明、ということですね。

ビジネス・ジャーナル記事によれば、石川氏は、この告発をした際に、小保方氏を名指しで犯人とし、その旨をメディアに語っております。検察庁の今回の決定がありますと、これは名誉棄損の疑いが濃厚ということになりそうで、小保方氏サイドの今後の動きが気になるところです。

小保方氏が疑わしいとの前提で流されましたNHKスペシャルにつきましても放送倫理・番組向上機構(BPO)で審査中なのですが、問題ありとの結論となる可能性はかなり高そうです。小保方氏サイドは、この結論を受けて次の一手に出るのではないでしょうか。

私は最初から、この話の展開には大いに疑問を持っておりました。良い大人が、そろいもそろって、何でこんなおかしなことをやっているのか、全く不思議な話です。現在考えておりますその理由は、主に次の三つと考えております。

・研究者の嫉妬の問題。研究者といえば、人格高潔な人とのイメージがあるのですが、実際のところは、普通の人以上にどろどろとした情念にとらわれがちなのですね。で、嫉妬が高じておかしな行為に及ぶということもあり得ないことではないように、私には思われます。

・iPS研究者との研究費の取り合い。STAPが有望となりますとiPSに向けられる研究費が減ってしまう。これは大変と、iPS関連研究者の誰かが考えて怪しげな行動に至ることも、あり得ない話ではありません。

・米国の陰謀。再生医療が日本に独占されることを恐れた米国が、せめてSTAP技術は我が物にしようと企んだ可能性。まあ、この手の陰謀話はよくあるのですが、さすがにそこまではしないであろう、と私などは考えてしまいます。でも、ビジネス・ジャーナルの別記事によりますと、ハーバード大学がSTAP特許の権利化を進めているとのことで、この可能性が全くないわけではありません。もちろん、陰謀がなくとも、棚ぼた式にチャンスが巡ってきた、との認識であるのかもしれませんが。

STAPがものになるかどうかが分かるのは、まだまだ先の話で、現時点では単なる可能性にとどまってはいるのですが、研究開発は可能性に賭けるもの。STAPに対する我が国の対応は、全くどうかしているように私には思われる次第です。

今回の問題、あるいは原発の安全性の問題でも感じるのですが、我が国のネットで見られる意見の多くに、二分法での判断がみられるとの印象を私は受けております。

つまり、STAPの問題であるならば、誰かが故意か過失によりES細胞を混入させた、ここまではほぼ間違いのないところです。で、それをやったのは、小保方氏であるのか、小保方氏ではないのか、この二つの結論しかないとの誤解を多くの人が持っているのですね。

実際のところは、小保方氏であるのか、小保方氏ではないのか、小保方氏であるのかないのかわからないのか、の三通りの状態があり、現在の状態は最後の「わからない」が正解であるわけです。そして、犯罪者として非難することが許されるのは、最初の状態、すなわち小保方氏が犯人であると明言できる場合のみなのですね。

実のところ、これまでの冤罪事件においても、無罪判決を受けて冤罪が晴れた人物が、本当に犯罪をしでかしていないかどうか断言できないケースもあります。もちろん、真犯人が現れて当人は犯罪を犯していないことが立証されるケースもありますが、犯人と断定できる証拠もないのに犯人扱いする、これだけでも十分に冤罪事件であるといえるのですね。

これは、裁判などの社会的問題に限られるわけではありません。物理学の世界においても、シュレディンガーの猫(量子力学的に確率50%で死ぬ状態に置かれた猫で、どうなったかを観測していない場合)は、生きているとも死んでいるともいえない。箱を開けて中の状態をみて、はじめて状態が確定するとされております。もちろん、中の猫は、自分がどうなったか知っているはずなのですが。

わからない」という状態を認識することは、実は研究開発において最も重要なポイントです。なにぶん、わからないからこそ研究する意味があるのですから。

入学試験に出てくる問題を解くという行為は、すでに存在している正解を見出すことなのですが、現実の研究開発は、いまだ正解の存在しない問題を解くこと。問題に対するスタンスというものが全く異なります。

受験勉強の盛んな国が研究開発の面で一歩遅れをとっているようにみえるのも、このあたりに遠因があるのかもしれませんね。


もう一つの話題、舛添知事ですが、橋下氏によりますと、公私混同をいくらしても違法にはならない、と。その理由は政治資金規正法が「ざる」だから。まあ、そんなところなのでしょう。そして、舛添氏はそれが分かっているから、辞職の必要などない、と考えておられるのでしょう。

しかし、ここまで氏のせこい行為が白日の元に曝されて、果たして、舛添氏は都知事の職を務め続けられるものなのでしょうか。私には、この点が大いに疑問であるように思われるのですね。

確かに、都の職員や都会議員には、舛添続投を歓迎する声もある様子です。でもそれは、「与(くみ)し易い」というのがその理由。要は、嘲(あざけ)られているのですね。でもそんな状態で、都知事という職は務まるものなのでしょうか。

彼を嘲るのは、身内にとどまらないでしょう。都知事として海外の要人に会う時も、先方はこのいきさつをみんなご存知であると思わなくてはいけません。

ファーストクラスを使ったり、一流ホテルのスイートルームに宿泊したりするのは、知事という立場の重さの故に正当化されるのですが、そうであるならば、相手に嘲られるような人物には、都知事は務まらないと考えるしかありません。

それにこの先、どうされるおつもりなのでしょうか。まず二期目はないのに、ですよ。

お金があれば、どこか南の島で、悠々自適にやっておられる、とお考えなのでしょうか。

確かに、自由な時間に南の島で遊ぶのは愉快なことかもしれない。しかし、日本におられないから南の島に逃れるというのでは、島流しと大して変わるところはありません。そんな立場は、さほどうれしいものでもないと思うのですね。

間違いはだれもが起こし得るのですが、大事なのは、その後の処理。間違いを間違いと認めて、リセット(!?)すること。これが何よりも重要なことであるはず。それをしないと、人生、先がなくなってしまいます。

舛添氏に関しましては、他人事ながら、このあたりが心配になってしまいます。


本件、リテラによりますと、6月1日に舛添氏辞任、自民は橋下氏を擁立、との説が出ております。

なぜ6月1日に辞任するかというと、ボーナスをもらう資格が生じるから、と、、、 なんか、寿退社するOLみたいな話ですね。せこさここに極まれり、です。

まあ、どうなりますか、もう少ししないとはっきりしたことはわかりませんが、面白いことになりそうですね。