消費税増税先送りがほぼ決定的となり、本日の東京市場は上げております。ただこれを素直に喜んでもおられないのが、いつ勃発するかわからない中国の経済危機という問題。現在の状況は、かなりリスクが高まっているのではないか、というのが私の認識です。
このブログで前回相場を読みましたのが今年の2月12日、春節明け直前のことでした。実はこの時点で、春節明けの中国市場は厳しいのではないかとの観測が強く、米国ヘッジファンドも元売り・ドル買いに走っておりました。
ところがその後、ドル元相場は元高に動き、ヘッジファンドは損失を抱えるようになりました。多少の下落は避けられないと思われておりました上海総合指数(SSECI)も、その後多少の高めで推移しております。2月以降、5月末までのところでは、中国は何とか踏ん張ったといえるでしょう。
それがここにまいりまして、少々風向きが変わっております。ドル元相場は、1元15.2セントが春節前の水準であったものがその後上昇し、15.4~15.5セントあたりを上下していたのですが、ここ2~3日じりじりと下がり、ついに15.2セントを割り込む状況となっております。3,000程度まで上げておりましたSSECIも、その後、2,800前後まで下げております。中国政府によります元と株式市場へのテコ入れも、そろそろ息切れとなってきた可能性を示唆しております。
少々古いニュースに基づく記事ではありますが、中国要人による中国経済に対する悲観的見方も伝えられております。中国の状況に関しては、相当程度、不透明ではあるのですが、株式市場や為替相場と照らし合わせれば、かなり不気味なニュースであるようにも思われます。
この先、我が国の政治状況を大きく変えるニュースが立て続けに出るとは思われますが、中国の経済状況に関しても十分な目配りが必要であるように、私には思われます。