新型コロナ感染状況の4/3版です。
我が国の状況
本日正午時点での厚労省の集計(国内分)では昨日からの増加が235人、累計2,541人となっております。
累積感染者数の倍増に要する日数は、昨日からさらに1日減少して8日となりました。倍増するに要する日数がどんどん減少しているということは、この上昇カーブはもはや指数関数ではなく、これよりもさらに急峻なカーブであることを意味します。
極めて危険な状況です。
世界の状況
厚生労働省の発表による世界の状況です。依然として高い水準が続いております。本日は、ロシアの数値が少々高くなっておりますが、その他はこれまで同様、毎日10%内外の感染者数増加を示す国が多くなっております。
4/4追記:フィナンシャルタイムズのコロナページ、一時日本が消えていましたが、このところの感染者急増を受けてか、再びグラフに載り始めました。
あまりうれしい話ではないのですが、、、
なおこのグラフ、韓国と日本が同じ水色の線で描かれていてクロス部分の前半がどちらかわかりにくいのですが、ずっと低いレベルで来たのが日本、急峻な立ち上がりを見せたのが韓国です。
4/5追記:厚労省の4/4版実績が公開されませんのでこちらに追記します。
木村正人欧州インサイドレポート「新型コロナで都市封鎖しないスウェーデンに、感染爆発の警告」という記事をちきりん氏がご紹介されています。
この中で、対コロナ戦略を分類した以下の部分が非常に納得できます。
人の接触回数を減らせば感染は制御されるものの、経済は深刻な打撃を受ける。感染制御と個人の自由意思に基づく経済は完全なトレード・オフの関係にある。このため国によって採用されるパンデミック対策には大きな違いが出てくる。
(1)中国の国家統制型フル・ロックダウン
中国共産党の威信を守るためなら情報操作や経済的な損失も厭わない。(2)欧州の段階的ロックダウン
欧州各国とも当初は自己隔離・社会的距離の推奨・イベント禁止・休校措置・都市封鎖を段階的に導入していく方針だったが、新型コロナウイルスの猛威の前に瞬く間に都市封鎖に追い込まれる。(3)日本やスウェーデンの「大人の対応」
自由民主主義国家の最後の砦として市民に「大人の対応」をお願いして感染をコントロールする。(4)韓国やドイツのPCR検査のローラー作戦
PCR検査のローラー作戦を実施して見えない感染者をあぶり出し、隔離して感染を封じ込める。PCR検査のキャパシティーのない国には迅速検査キットができるまではとても真似できない。韓国は欧州諸国とは違って個人のプライバシーを犠牲にして感染経路を虱(しらみ)潰しにしている。
ちきりん氏は、最初から1の強権国家を除けば、2→1と、3→4の二つのパターンがあるとされているのですけど、実際にありそうなのは、まず3の大人の対応を試みて、次に打つ手が、段階的ロックダウンに重点を置く2を選ぶか、検査に重点を置く4を選ぶか、という違いがあるのではないでしょうか。
そして、段階的ロックダウンを選んでも、結局はフルロックダウンに行かざるを得ないのが現状だ、ということですね。ならば、検査強化という方向はきっちりと取り進めなくてはいけない。
ちきりん氏も指摘するように、軽症患者の隔離施設が整わない間に検査を強化すると、患者数が膨れ上がって医療崩壊を起こしてしまう。だからまず、隔離施設の数を増やし、これに応じて検査強化する、というのが現実的対応でしょう。
あとは、このスピードを上げること。これが新型パンデミックに勝つ秘訣ではないかと思います。
スウェーデンに比べると、日本は感染者数も死者の数もはるかに少ない。検査強化と軽症者の隔離を早期に行えば、それだけ犠牲者を出さずに新型コロナの鎮静化が可能となるでしょう。
これがBCGのおかげなのか、マスクなどアジア固有の習性によるものなのかはよくわかりませんが、せっかく得られた有利な状況は、大いに生かしていかなくてはいけません。