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水島宏明氏の4/7付けBLOGOS記事「新型コロナ『韓国の”封じ込め策”から学ぼう』となぜメディアは言わないのか?」へのコメント

水島宏明氏の4/7付けBLOGOS記事「新型コロナ『韓国の”封じ込め策”から学ぼう』となぜメディアは言わないのか?」にコメントしました。


韓国が多数の検査を行ったのは、宗教団体「新天地イエス教会」での大規模な集団感染があったからで、規模が極端に異なりはするものの、考え方自体は我が国で行われているクラスター対策と同じなのですね。

そして、韓国での新型コロナの致死率が非常に低い理由ですが、この宗教団体で感染したのが若い女性が多かったということで、初期の新型コロナ(S型)では若年層の致死率が非常に低かったために、全体の致死率も非常に低かったという背景がありました。

検査に関しては、偽陽性という問題があり、感染していない人もわずかな確率で陽性と判断されてしまう。このため、感染者の比率が少ない間に無症状の人を検査対象とすると、陽性とされた人にかなりの割合で問題のない人が含まれてしまうのですね。

我が国の累積感染者数は3,600人あまりで、人口の0.03%ほど。これは検査を受けて陽性と分かった人ですから、これを上回る感染者が存在することは間違いありませんけど、かりに10倍としても0.3%です。残りの99.7%は感染していない人であり、誤って陽性と判断される比率を極めて低く保てなければ、無視できない数の偽陽性が発生してしまいます。

もう一つの問題は医療崩壊のリスクで、感染者は入院が義務付けられていますので、検査数を増やして陽性、つまり感染者と判断される人が増えるとこれを病院は受け入れざるを得ない。無症状の人に医療資源を割くことは避けたいという事情もあったのでしょう。

とはいえ、感染の拡大を抑えるには、無症状の人も隔離が必要であることは事実であり、軽症患者用の隔離施設の拡充と検査対象の拡大を並行して進めることが、今後の課題でしょう。

もちろん、それは無理なく進めなくてはいけません。極端から極端に振れる韓国流は、決着が速いという利点はあるものの、社会的な損失も大きく、必ずしも優れているとは言えないでしょう。