篠田英朗氏の4/11付けBLOGOS記事「緊急事態宣言・西浦モデルの検証(4月10日)」にコメントしました。
本当かウソかわからないという批判があることは事実ですが、各国の言い分を信じれば、中国と韓国は新規感染者数をほとんどゼロにまで減らしています。
西浦氏のモデルの詳細はわかりませんが、これを相当に簡素化した形であれば、比較的簡単に理解できると思います。
まず、5日で新規感染者数が2倍になるという現状を簡素化して、それぞれの感染者は5日後に2人の感染者を生み出す、と仮定します。それ以外には感染者を生み出さないとするのですね。
新しく生み出された感染者も5日後にそれぞれ2人の感染者を生み出すなら、新規感染者数は5日ごとに2倍になります。
で、新規感染者を生み出すメカニズムは濃厚接触にあるのですから、これを8割減らせば生み出す感染者数は2割だけとなり、それぞれの感染者は5日後に0.4人の感染者を生み出す。
新規感染者をグラフに書けば、対策後5日目で、2倍になるはずの新規感染者が0.4倍となるわけですから、グラフはがたんと減って元の線の0.2倍の値を付けることになります。これが、日経新聞のグラフですね。
その先がどうなるかといえば、さらに5日後に生み出される感染者数は当日のは0.4倍となり最初の5日と合わせて0.16倍となる。そういう形で新規感染者が減っていくというわけです。
これが、2割減だと、2人の感染者を出していたものが1.6人となり、増加のスピードが遅くはなるものの、増加することに変わりなく、いずれは病院のキャパシティを超えてしまうのですね。
もちろん、西浦氏のモデルは、もっときちんとした形で説いているとは思いますが、おおざっぱなところはこのようなメカニズムになっていると考えて、大きな間違いはないと思います。
8割減というといかにも大変なように思われますが、この手の感染は少数者が多数の感染を生み出しており、ここを止めれば大きく減らせる可能性もあります。