新型コロナ感染状況の4/30版です。
我が国の状況
本日正午時点での厚労省の集計(国内分)では、感染者数が昨日から214人増加して累計13,929人、死亡者は26人増加して累計415人となっております。
そろそろ新規死亡者数が減少に転じてもよいころ合いですが、昨日多少の減少を示しましたこの7日平均値が、本日はまた増加してしまいました。昨日の動きも本日の動きも、変動の範囲内と思われ、もう少しデータがそろうのを待ちたいと思います。
世界の状況
厚生労働省の発表による世界の状況です。累積感染者数上位32か国のデータを示しています(次節も同じ)。世界の新型コロナ感染拡大は、感染者と死者の増加率が1%未満であることを示す水色の数字が増えてまいりましたが、いくつかの国では依然大きな値を付けております。
感染者数と死亡者数の比率
死亡者一人当たりの感染者数(これは、致死率の逆数に相当します)に対して人口百万人あたりの死亡者数をプロットした図を以下に示します。
今回は、地域別に異なる色のシンボルを用いております。
緑色はアジアで、赤の日本を含めて人口当たりの死者数が小さな値となっております。この図に含めているのは、感染者が総数で上位32か国であり、アジアの国々は感染者数が少ないことから、プロットされる点も少なくなっております。
紫は中近東、紺色は東欧の諸国で、これらの国々はアジア諸国に次いで人口当たりの死者数が少なくなっております。イランは、当初感染者が多い国の一つに数えられておりましたが、現在ではヨーロッパ諸国よりも少ない感染者となっております。
オレンジのシンボルは南半球の国々で、南アメリカの諸国がこの図に表示されています。これらの国々は、中近東・東欧諸国の死者数上位の領域に分布しております。
青は欧米諸国で、これらはいずれも人口当たりの死者数が多くなっております。
この結果をみますと、新型コロナによる死者の数は、まずは、その国がどこに位置するかでほとんど決まってしまうように思われます。
つまりそれがアジアであれば、どのような政策をとろうと、比較的少ない死者数で済む一方で、欧米諸国であれば何をしても多数の死者を出してしまう、ということですね。
これは、位置が影響しているとすれば、気温などの気象による可能性もありますし、握手や口づけやマスク着用といった文化風習的な要素が関係しているのかもしれません。
いずれにいたしましても、このグラフに現れた地域(色別)による明瞭な差は、今後の新型コロナの感染を占ううえで、無視できない要素であるように思われます。
5/1追記:最後のグラフを直してみました。国名をエクセルの機能を使って自動で入れました。また、東欧の色を紺色として中近東諸国と区別できるようにしました。