ABEMA TIMESの10/30付けBLOGOS記事「学術会議問題は批判も擁護も大げさ?…」にコメントしました。
> 枝野代表は、総理の任命について「天皇は国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命する」とした憲法の規定と法的構造は同じだと指摘<
これは、以前も議論がありましたが、並べて論じることが間違いです。天皇の国事行為に関しては、第三条と第四条に次のような規定がなされております。
第三条:天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ
第四条:天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない
一方、公務員の任命に関しては、第15条1項に以下の規定があります
公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である
天皇陛下と菅総理を並べて論じることはしょせん無理な話で、天皇陛下の大臣任命には内閣の助言と承認が必要である旨の規定が明確になされている一方で、総理大臣の学術会議の会員任命に学術会議の推薦が必要であるなどという規定はどこにもありません。
それどころか、会員(=公務員)の任命は国民固有の権利である旨の規定がなされているのですね。
> 名簿を見ていないと言ったにも関わらず、どうやって民間や若手が少ない、出身大学に偏りがあると判断したのか<
これ、部下がそう判断したということでしょ。
職務上の権限に関しては、何から何まで自分自身で判断する必要はなく、信頼できる部下に文書をチェックして処理方法を助言してもらうことなど、官庁民間を問わず、ごく一般的になされていることだと思いますよ。
責任者はその結果に対して責任を負えばよいわけで、文書を見た見ないを追及されるいわれはありません。まったく、何を考えているのでしょう。学生に課題を解かせているのではありません。実務というものをよく考えなくてはいけません。
以下、修正を入れておきました。
ごめんなさい、以下はタイポです。
「総理大臣の学術会議の会員任命に学術会議の推薦が必要であるなどという規定」
以下の文言に修正いたします。
「総理大臣は学術会議の推薦する者全員を任命しなくてはいけないなどという規定」
もちろん、現在問題となっておりますのは、後者ですね。
若い人が少ない。これは確か