鈴木しんじ氏の3/8付けBLOGOS記事「日本政府はワクチンの知的財産権の一時的免除をG7各国に提案すべき」にコメントしました。
特許というものは、開発者に利益を与えることで、研究開発への投資を活発化させるという効果に加えて、その技術内容を公開させることで、科学技術の発展を促進するという意味もあるのですね。
研究開発の成果に独占的な実施権を与えないなら、その調合なり製造法なりを秘匿して、他人の追従を妨害する。「秘伝のたれ」みたいな、こういうやり方も一般的に行われているのですが、人類の知恵が他人の知恵を参考に、これに多少の進歩を加える形で進化発展している以上、秘密主義は発展を阻害してしまうのですね。
だから、ワクチンの知財を人類共通のものとするためには、関連特許を国連なりWHOなりが買い上げて、その無償利用を認める形にするといった形が現実的にとり得る手段ではないかと思います。でもたぶん、これには巨額の経費が掛かるだろうし、その配分で相当にもめるのではないかと思います。結局は、市場原理に従ってやるしかないのではないでしょうか。
その他、政府のやり方は確かに中途半端なのですが、国内にいろいろな意見があり、反対意見を説得しきるだけの十分な見通しもないし、反対意見をねじ伏せる強権があるわけでもありませんから、結局は、足して二で割る形となるのも致し方ない。
今回の2週間延長というのだって、延長せずに打ち切るというのと、1月の延長とというのを足して二で割った、まさにその結果が2週間だった、というのが実際のところなのではないかと邪推しております。
知的財産の免除は絶対にダメ・