諌山裕氏の5/6付けBLOGOS記事「温室効果ガスの削減目標の虚しさ」にコメントしました。
地球温暖化の問題は、優れて技術的問題であり、これを政治的駆け引きの道具に使うことは慎まなくてはいけません。原子力は、確かに現在存在する技術であり、その活用は意味のあることですが、火事場泥棒的動きも褒められたものでなく、全体的なベストの形を目指す中に位置づけられるべき要素となります。
具体的には、石炭火力のようなCO2排出の大きい発電は減少させること、排出量の少ない(ゼロ評価の)再生可能エネルギーの活用をまずは考えて、将来的には核融合につなげていかなくてはいけないでしょう。そして、石油、天然ガス、原子力といった化石燃料を利用する発電方式は、この間を埋める限定的ショートリリーフ的技術と考えるべきなのですね。まあ、有機ランキンサイクルとか、いろいろな技術もあり、これらを活用することが第一。原発稼働を最優先に考えるような、愚かな行為はそろそろやめにしなくてはいけません。(現在の発電コストは、LNG火力が最低のはず)
自然エネルギーは、経験学習効果によるコストダウンが第一で、これには補助金政策が有用です。技術的には、変動を吸収し得る送電網と電力蓄積技術が必要で、後者は二次電池の他に水電解など大量の電力を貯蔵する技術も必要と思われます。
わが国のまずいところは、大所高所からの検討がなされず、各利害関係者が目先の利益で様々な主張をし、それらを足して二で割るような調整の結果、政策が決まってしまうこと。こんなやり方では世界に通る政策は決して生まれることはない。我が国は、世界に馬鹿にされて終わるだけです。
我が国の行政機関には、頭の良い人もいると思うのですけど、どうしたのでしょうね。もしかして、原子力の村(ソン)の人たちにいじられて、頭がヘンになってしまったのでしょうか? もしそうだとするとこれは困ったものです。こうなりますと、もう、お医者さんの出番としか言いようがありません。
温暖化はわからん