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城繁幸氏の5/27付けBLOGOOS記事「退職金4000万円上乗せって得なの損なの?と思った時に読む話」へのコメント

城繁幸氏の5/27付けBLOGOOS記事「退職金4000万円上乗せって得なの損なの?と思った時に読む話」にコメントしました。


どっちみちそんなもん維持できなかったんだからスパッと解雇規制緩和して、いらない社員はリストラして優秀者の年俸を2倍3倍に上げていれば今でも日本の電機産業はそれなりの競争力を維持できていたはずです。

一つの解は、言われるように、雇用規制を緩和して、金銭解雇を可能とすること。勤務年数に応じて、給与の2年分なり4年分なりを退職金に上乗せすることで不要な社員を切れるようにすれば、パナソニックの悩みはなくなるわけですね。

もう一つの解は、能力給にして差をどんどんと広げること。不要な人材が給与だけでは生活できないとなれば、辞めていただけるのではないかと思いますよ。これには、ジョブディスクリプションの明確化など、差をつける合理的な理由も必要で、マネージメント側の能力も要求されるのですが、その能力を含めて能力主義に移行すればよいのですね。

おかしな平等主義をとると、市場経済の世界では、悪貨が良貨を駆逐する。あたりまえの話です。なぜ能力主義に移行できないかという理由は、ひょっとすると、我が国を動かしている人びとが、能力主義にするとヤバいと感じているとか、能力以上の処遇を得ているという意識があるからではなかろうか、などと邪推してしまうのですが、さて、実際のところはどうなのでしょうね。

我が国の人材だって国際的に動く時代がもう来ている。特にトップクラスの人材はそうなのですね。国内にだって、外資系の会社も現在すでにあるし、この先どんどん増えてくるはずで、優秀な人材ほどこの手の会社を選ぶでしょう。情報ビジネスと同じで、合理性に背を向けていても、それが通じるのは国内でビジネスが閉じた時代までの話です。日本企業がじり貧になるのも、そう遠い先ではないはず。って、もうそうなっているのかもしれませんね。


他の方のコメントに返信を付けておきました。

田中小太郎

→もともとヘッドハンターからオファー貰って迷ってたような優秀者に「お!3千万円貰えるじゃんラッキー♪」と外資への転職を決断させる

会社がそんな優秀な社員に割増金付き早期退職を認めるわけないでしょ。
人事は「どうしても辞めるというなら自己都合退職であり、退職金はかなり少なくなりますよ。もちろん、割増金などありません。」と言うだけです。


瀬尾 雄三

> 会社がそんな優秀な社員に割増金付き早期退職を認めるわけないでしょ。

これ、ちょっと面白いシチュエーションなのですね。「割増金付き早期退職」も、従業員にしてみれば一つの有利な選択権なのであって、そうした有利な機会を与えるというのは、より良い処遇でもある。そしてこれを「優秀ではない社員『だけに』与える」というのは、フェアネスという意味からはちょっとおかしい。

つまり、優秀でない社員に有利な処遇を与えるのであれば、優秀な社員には、別の形でより有利な処遇を与えなくてはいけない。それは結局、優秀な社員の年俸を引き上げるということになるのでしょう。どのくらい年俸を引き上げるのが適正かといえば、優秀な社員にとって「割増金付き早期退職」以上に魅力のある年俸を提供するのが、公正な処置ということになるでしょう。

でも、会社が早期退職を募る事態に至ったようなときは、大抵は経営が傾きつつあり、人件費を圧縮する必要がある場合で、優秀な社員の処遇を上げるなどということはできない相談である場合が多い。会社側にできることは、「50歳以上」などという一律の条件を付けるくらいのことで、これに適合してどの会社でも活躍できるような有能な社員が逃げ出すことを阻止することはなかなか難しいのですね。

「割増退職金をもらって『ラッキー♪』と逃げ出す」のは、会社から見ればとんでもないことかもしれないけれど、社会全体から見れば人材の適正な活用ですから悪い話ではない。傾いた会社に有能な人材を縛り付けておく方が、社会にとってはよほど損失なのですね。優秀な社員のこの行為は、ちょっとずるいように思われるかもしれませんけど、これでよいのではないでしょうか。

1 thoughts on “城繁幸氏の5/27付けBLOGOOS記事「退職金4000万円上乗せって得なの損なの?と思った時に読む話」へのコメント

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