田原総一朗氏の9/17付けBLOGOS記事「菅首相を退陣させた自民党は、総裁選を経てどう変わるか」にコメントしました。
原発に関しては、全面的な推進と、即時全廃などといった全面的な反対の両極端に二分化されており、その間の立場というものが許されない雰囲気にあるのが問題なのですね。
最近、池田信夫氏がアゴラに書かれていますが、核燃料サイクルなどは、もんじゅの失敗以来現実性を失っており、これをそのまま推進しようというのは無理のあるところ。でもこれに反対すると、反原発ということで、電力会社などからは反発を食らってしまうのですね。まあ、池田氏が書かれたということは、電力会社もそろそろ音を上げたのかもしれませんけど、、、
現在の原子力行政の問題は、なぜか極めて硬直的な点であって、当初の目論見が非現実的であると分かれば計画を変更すべきところ、元の計画をあくまで押し通そうとする。これは、無謬主義のなせる業であるのかもしれないのですが、こんなことをやるのがまさに大いなる誤謬なのですね。何をやっているのかと思いますよ。
ここは、どこかで一度、原子力政策の棚卸をして、現実的な戦略を練り直す必要があるでしょう。まあ、池田氏の提案も、少々怪しげな印象を受けますし、これをそのまま提言したら、地元住民の総スカンを食らいそうですが、研究開発に一定の資源を配分するなどして、きちんと出口を模索する動きとセットにすれば、まあ、あまりおかしな提案であるようにも見えないのですね。
いずれにせよ、この手の計画立案は、経済学者の手には余るものでしょうし、これまでのいきさつもいろいろとあるはず。きちんとした専門家集団に審議させれば、より良い方向性も見えてくるのではないかと思いますよ。多分、河野・小泉路線の「脱原発」というのは、そういうことではないかと思うのですが、、、
変わらなくていい