企業法務戦士氏の9/28付けBLOGOS記事「またしても繰り返される怪現象。」にコメントしました。
増えている時は、ちょっとやそっとの対策では手に負えないほど猛烈な勢いで感染者数が伸びる。だが一度山を超えると、そこまで対策が徹底されていなくても、潮が引くように急激に減少していく。
これまで、この国がそんな”怪奇現象”に遭遇したのは一度や二度のことではない。そして、これは日本だけではなく、世界中で起きている出来事でもある。
これは指数関数の特徴で、感染の拡大、縮小がまさに指数関数で与えられるのですね。そして、この増減を決めるパラメータが実効再生産数で、これが2に近いと5日で倍になり、0.5に近いと5日で半分になる計算なのですね。
で、指数関数の怖いところは、これが繰り返されると想像を絶する変化を生じる。5日で倍になるなら50日で1,000倍を超え、5日で半分になるなら50日で1/1,000以下になる。
実効再生産数は、様々な対応策で減らすことが可能で、不織布マスクがウイルスの放出を0.2倍、吸い込みは0.3倍にして、これがそのまま再生産数に効くならば、みんながマスクをすることで0.06倍になる。再生産数を2.0から0.12に減らしたら、これは圧倒的な効果を生み出すのですね。アベノマスクだって、効果は低いというものの、そうそう馬鹿にしちゃいけません。
そういうことがありますから、ちょっとしたことが大きな影響を生み出す。おまけに、感染の大部分はごく少数の「スーパースプレッダ」と呼ばれる人によることが知られており、社会の中のごく一部の人たちの行動が大きな影響を与える。これが何かが把握できていないと、コロナの増減は全く不可思議ということになってしまう。これが現在起こっていることだ、というわけです。
まあワクチン頑張ってね✨