自由人氏の10/31付けBLOGOS記事「日本の『中間層』が没落した理由」にコメントしました。
この国の中間層は、レミングが川に向かって行進する如く、自ら没落の道を選んでしまった、というのが私の印象です。1970年代の我が国は、公害、資源、環境問題にいち早く対応し、後にジャパンアズナンバーワンといわれるような、高い国際競争力を手にした。しかしその成功体験がまずかった。過去の成功に慢心した我が国は、1990年代に急速に発展した情報通信技術が引き起こした産業構造の変革に完全に乗り遅れてしまったのですね。
誰のせいやねん、といえば、結局のところ、中間層にその責の多くは帰する。情報技術の進歩に対して必死にキャッチアップしなければいけないところ、過去のやり方の踏襲に執心してしまった。それが結局は己の道を没落へと導いてしまったのですね。
まあ、アップルだって一時は誤った道を選んだわけで、我が国だけの問題ではない。つまり、MacOSをIBM-PCにのせるという経営判断もあり得、そうしておればマイクロソフトのウインドウズは出てこれず、その後のアップルの低迷もなかったはず。でもアップルの偉いところは、すぐに軌道修正をして今日の繁栄につなげている。
我が国にはその軌道修正ができていない。アップルに携帯音楽マーケットを取られたソニーは、その時点では音楽流通の経営資源も持っていた。でも、音楽のオンライン販売には向かうことができず、この分野には出ていけない。書籍流通各社もオンラインへの進出が遅れ、むざむざアマゾンに市場を奪われる。
この軌道修正は、それほど難しくはない。問題を認識して、改めればよいだけ。その一歩がなかなかできないのですけど、踏み出しさえすれば、解決は近い。既にお手本はあるわけですから、それをやればよいだけなのですね。もちろん、人間の側が変わらなくちゃいけない。自らが変わるか、人を入れ替えるかですね。もたもたしてたら、後者を選ぶしかなくなるのですが。
2番ではいけないのですか(民主党)