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物価高対策は価値創出しかない

岡本裕明氏の9/25付けアゴラ記事「物価高対策、国民が望む政策にどう立ち向かうのか?」へのコメントです。


そんな中で日本は弱者の数がやけに多いのです。いわゆる貧困率で15.4%(2021年)と先進国トップクラス、格差を占めすジニ係数は今世紀に入ってからずっと高止まりです。理由は様々ですが語弊があるかもしれませんが、わかりやすく言うと「エスカレーターから降りて立ち止まっている人が多い」ということです。百貨店のエスカレーターで下層階にある婦人服売り場で降りてしまった人が多く、上層階のレストラン街までたどり着けないわけです。

わかり易いたとえ話ほどわかり難いものはない、などという警句が浮かんできそうなお話です。経済の原理に照らせば、起こるべきことが起きている。単純な話なのですね。何のことはない、人は生み出した価値以上のものを消費できない、という原理があるのですね。この原理は、世知辛い世界ならそれぞれの個人にあてはまるし、みんな仲良しの世界なら社会全体にあてはまるのですね。

どういうことかと言えば、百万円の価値しか生み出していないなら百万円の価値しか消費できない。豊かな生活をしようと思えば、より多くの価値を生み出さなくてはいけない。逆に、大きな価値を生み出せば豊かな暮らしができる。米作農家の人なら、コメの収量を二倍にすれば収入が二倍になる。みんなが同じようなことをすれば物価が下がり収入も二倍からは下がるけど、それでも元の収入に比べれば十分に多いのですね。

今の日本、弱者が多いということは、価値を生み出すことができない人が多いということで、その原因は、国内の産業が疲弊しているということなのですね。そうなっている理由は、一つには、弱者にも稼げる工場が円高で海外に逃げてしまったことと、もう一つには技術の進歩が止まってしまったこと。二倍の収量を得ようと思えば、それなりの技術が必要なのですね。

ならば対策は簡単。国内の工場がこれ以上海外に逃げないように、あまり円高にはならないようにすること。国内の知恵者に十分な仕事をしてもらって技術を進歩させること。これに尽きます。逆にやっちゃいけないことは、目先の楽をするために円高にしたり、知恵者の足を引っ張ったりすることです。ひょっとして、身に覚えがあったりしませんか? そんなことをしてたら、幸せには、なれないのですね。

1 thoughts on “物価高対策は価値創出しかない

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