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高市政権でも日本は終わらない

池田信夫氏の10/4付けアゴラ記事「高市早苗首相になると日本でも『トラス・ショック』が起こる」へのコメントです。


結局、高市早苗首相となる公算は極めて大となりました。この状況下で日本を終わりにしないために、いくつかの注意すべき点を書いておきましょう。まあ、財務官僚の声をきちんと聴く普通の自民党政権なら、危機的状況に陥るリスクは低い。この点で、GPTのご意見も妥当だと思いますが。

まず第一に、ある程度のインフレは許容することです。3~4%程度のインフレでおたおたして金利引き上げに走ることは、一部の弱い企業の信用不安を引き起こし、日本版のトラスショックを招く恐れもあります。

適正な為替水準は、語らないのがルールなのですが、想定はしておく。プラザ合意時点で想定されていた妥当なドル円は165円/ドル程度だったのですが、これは、我が国の工業力が世界に勝っていた時代の話です。今日では、アジア各国が工業力を強め、情報通信の世界では米国が世界を席巻している。円はさらに弱くても全然不思議はないところです。

もう一つ大事な点は、バラマキをしてはいけないということ。インフレによる生活水準の低下に対しては、給与増を目指すこと。このためには、生産性向上、これが第一です。生産性向上は、規制を緩和し、社会の諸制度を見直して無駄を排し、新しい技術をものにすることで達成されます。

とはいえ、これらの施策はすぐに効果を表すわけではありませんから、短期的には、財政赤字を増す形での困窮対策も必要でしょう。具体的には、揮発油税の減税や所得税制の見直しなど、野党も歓迎する手取り増政策を規模を限定して行えばよい。長期的には、給付付き税額控除も悪くはありません。これまでの情報では、高市政権はほぼこの線で行きそうに見えます。つまり、さほっど悲観したものでもない、ということですね。


本エントリーは、4/15にも投稿されております。これに対するコメントはこちらです。

1 thoughts on “高市政権でも日本は終わらない

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