3/6、デンソーがローム買収を提案したというニュースが流れました。本日はこれに関して、簡単なメモを書いておきます。
これまでの動き
今回流れたニュースは、デンソーがロームに1兆3000億円規模の買収提案をしたというもので、デンソーによれば、まだ検討段階ということで、何も決まった話ではないとのことです。まあこれは、正式発表前にニュースが出てしまった時に会社側が良く言うセリフで、この話は事実ではないかと思われます。
このニュースを受けて、3/6の東京市場は、ローム(3693)がストップ高となる一方で、買収資金の高さを嫌気されたデンソー(6902)は3.35%安となっております。
ローム、デンソーと新しい半導体技術
半導体と言えば、古くはゲルマニウムが使われていたのですが、今日では半導体と言えばシリコンが大部分です。これに対して、近年では高温に耐えるSiC(シリコンカーバイト:炭化ケイ素)半導体が電気自動車などのパワー分野で使われるようになり、さらには高周波特性の良いGaN(ガリウムナイトライド:窒化ガリウム)半導体が高周波機器からEVなどの広い分野向けに期待を集めております。
デンソーは、電気自動車の駆動回路である「インバーター」で世界トップシェアなのですが、これに使うSiC半導体の量産ではテスラに出遅れたとされており、実用化で中国の後塵を拝したともいわれています。これは信頼性を重視するトヨタの慎重な姿勢ゆえであり、独自のトレンチ型MOS-FETの開発を進めるなど、SiC半導体の分野でも技術的には依然、世界をリードしている様子です。
一方、ロームはSiCの量産化に力を入れていたのですが、巨額の投資が負担となって収益は低迷しておりました。ただ、ここにきてロームの収益も回復の方向にあります。さらにロームは、本年2月に、TSMCと共同でGaNの量産体制構築したとのニュースリリースを出しております。これらを見ますと、新しい半導体分野で、デンソーがロームを傘下に収めることは、非常に有効な経営戦略であるように思われます。
この先の展開は
ここにきて、米国のイラン空爆に伴い、株式市場は大きく下げております。下げたといっても、高市氏就任以来、あるいは先の総選挙での自民大勝も加わった大幅な株価上昇の一部を戻した程度ではあるのですが。また、米国において株価上昇をけん引してきたAI関連銘柄も、このところ一服、と言いますか、そろそろ天井が見えてきた、下げのトレンドに入る頃合いとなっております。

一方、デンソーはと言いますと、上に株価の推移を示しましたように、高市トレードの追い風は全然受けておらず、利回りも3%台と高めです。ここで株価が大きく下げたのは、ひょっとするとチャンスと言えるかもしれない。というわけで、3月末の配当取も意識して少々買い込んでみたのですが、さて、いかがなりますか。
まあ、イランをめぐる情勢は、先行き予断を許さないことは事実で、米国の株価も下げておりますし、先週末の雇用統計もパッとしない。まだまだ下がるかもしれません。ふうむ、あまり他の方には、おすすめのできないトレードかもしれませんが、株価は市場価格が公正価格とも言います。ここは、ちょっと突っ込んでみるのもありかもしれません。