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高市トランプ会合の期待と懸念

岡本裕明氏の3/13付けアゴラ記事「話題に上らなくなった日本の政治話」へのコメントです。


そのトランプ氏との会合を19日に控えた高市首相ですが、今になってご本人は行きたくないのではないか、と勘繰っています。理由は今、行けばイラン問題の真っただ中で、当初想定もしていなかったアメリカからの要請がないとは言えず、「非常に高くつく会談」になる公算があるからです。今回の会談の当初の期待はトランプ氏が31日から訪問する中国での習近平氏との会談において日中関係のコミュニケーションライン修復のお膳立てをお願いするはずでした。これは11月のAPECが中国での開催になるため、そこで習氏と気まずい思いをしたくないので調整してもらうという段取りでした。今の時点ではトランプ氏が習氏とおまけ話に近いこの話題を展開できるかどうかすら予想で出来ない事態であります。

ここは、高市さんもお口にチャック作戦で臨むしかない、難しい会談になると思いますが、それでもこの時期にトップが直接顔を合わせて話をすることは有意義でしょう。

そもそもトランプ氏が何を考えているのか、全然わからない。それが現在の最も重要な問題ですから、直接会談すれば先行きを見通す、何らかのヒントがつかめるかもしれない。これを持ち帰ることが、今回の会合の最大のミッションではないでしょうか。そのためには、優秀な通訳なり、英語の堪能な大臣を伴って会談するのが良いのではないかと思います。

この時点で把握したいことは、第一に、米国が日本に求めるものは何かということで、これはこちらから一切の提案をすることなく、トランプ氏の要望を聞くにとどめておくのが肝要です。簡単に、イエス、イエス、などと言ってはいけないのですね。ここは、岸田流「検討使の術」の出番です。

第二に、中国との会談で何を語るかということ、日本に関する議論を行う腹積もりであるならば、あらかじめその内容を把握しておかなくてはいけません。第三に、イランにおける作戦の展開であり、先方との交渉をいかに行うつもりであるのかを聞いておく必要があります。これに関しては、日本にできることがあるなら協力する旨を伝えておいても良いのではないかと思います。

こちらから先方に話すことがあるとすれば、第一に、我が国には平和憲法という縛りがあることをご理解いただくことが肝要で、武力行使は極めて限定的にのみ可能だということをきちんと伝えておかなくてはいけません。第二に、我が国にとっての最重要課題は日本周辺であるということ。交戦中のエリアへの自衛隊派遣は困難であり、中東派遣があるとしたら、日本人の救出や戦後の掃海などに限定されるであろうということを伝えておかなくてはいけません。

これらの情報交換をきちんと行い、変なオブリゲーションを負わなければ、この会合は極めて有意義なものになるのではないでしょうか。まあ、国内には、失敗を期待する人が多々おられ、彼らの期待する状況が結構具体的なだけに、心配になることは確かにあるのですが、ここは我らが選んだ代表に期待するしかありません。

なお、高市氏側としては、今回の会合の目的を、80兆円対米投資第二弾に置くことが良い作戦かもしれません。そして、第一弾の成果を誇り米国側の肯定的評価を引き出し、関税を負けてもらうことを要求する。この要求を少しでもトランプ氏が飲んでくれれば、国内的には大成功ということになります。世間の期待とはちょっとずれているかもしれませんけど、政治的にはこれがベストではないでしょうか。

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