アゴラ編集部の7/2付けアゴラ記事「トランプ大統領、日本の関税は『30〜35%』:コメを守って自動車を失う?」へのコメントです。
トランプ前米大統領は7月1日、日本との関税交渉について「合意は難しい」との見解を示し、日本に対して30〜35%の関税を科す可能性を示唆しました。
このトランプ氏の発言は、日本に対してカードを切ってきたと考えるべきで、これに対して日本側はいかなるカードを切るか、ということを考えなくてはいけません。これを無視して済ますというのも一つのカードの切り方だけど、それはたぶん、最悪の一手ということになるでしょう。
今朝の他のエントリーにもコメントしたのですが、ここで切るべきカードは、サプライズたりえるマス(大きさ)がなければいけないし、将来に取り返しのつかない悪影響を及ぼすものであってはいけない、そう考えれば、次の二つの要素から構成されるべきでしょう。https://agora-web.jp/archives/250701021533.html
まず第一は、緊急輸入を一定の時間を切って行うこと。例えば向こう一年にわたってミニマムアクセスの枠を大幅に拡大すること。これは、我が国の備蓄米を補充するという意味もありますので、相当に大きい数量を提示できるはずです。
第二に、関税の大幅縮小を含む制度の見直しを約束すること。ただしこれには利害関係者の調整も必要なので一定の検討期間を設けること。その場合も、ミニマムアクセスを最低2倍にする、これを超える輸入に対する税率を最大でも200%を超えないことなどは約束しておいてよいのではないかと思います。この交渉に、農政の責任者である小泉氏を同道させるというのは、良い考えだと思いますよ。
どうする