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外交交渉に必要なのは『知恵』

茶請け市の7/3付けアゴラ記事「石破、赤沢の鳥取コンビ、飛び込み営業しかない外交って……」へのコメントです。


引用部ですが、以下は大事なポイントですね。でも、「実質」が重要だということを忘れちゃいけません。

林芳正官房長官は1日午前の記者会見で、日米交渉について「農業を犠牲にするようなことは考えていない」と述べた。日本にとって最大限のメリットを獲得するため、全力で取り組むとした。大統領発言に関しては「コメントを差し控えたい」とした。

農業を犠牲にすることなく、コメの輸入を増やす形で米国に譲る、という道は検討に値するのではないでしょうか。現在、我が国の備蓄米は底を尽きかかっている。これを補充し、一定の予備を上積みすることは、食糧安保の為であって、農業を犠牲にすることにはあたらないでしょう。さしあたり、輸入量の数字が出れば、トランプ氏にも、一定のポイントを与えることができます。

また、コメの輸入関税700%が誤解であるなら、正しい数値を「関税の上限を設定する」という形で米国に提示すれば、大幅な妥協をした形になる。これを「誤解だ」などとってバカにするのは愚かなことで、その誤解を逆手に取って譲歩の形を作るのが賢いやり方なのですね。

その他、自動車の非関税障壁にしても、「日本には日本の事情がある」などと言ってはねつけるのではなく、「非関税障壁解消会議」などという一見米国の主張を受け入れる会議を日本サイドで開催し、米国に委員の派遣を要請する。そこで、日本の事情をきちんと説明すれば、誤解も解けるはず。委員の報酬をはずむ、などという裏の手もあるかもしれませんけど、これは内緒にしておきましょう。

いずれにせよ、これは交渉であって、小学生の口喧嘩じゃないんだから、知恵を絞って、国益を損ねない、うまいところに軟着陸させる。これが、政治家の手腕・能力の見せ所だと思いますよ。

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