アゴラ編集部の1/30付けアゴラ記事「アマゾン3万人削減が示すAI時代の雇用再編:日本のホワイトカラーに備えはあるか」へのコメントです。
恩恵は技術エリートや起業家に集中し、勝者と敗者の差がさらに拡大する。中間層の文系ホワイトカラーが没落し、低賃金労働への影響は限定的と考えられている。
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アマゾンをはじめとする海外企業のAI推進はホワイトカラー職を中心に雇用構造の再編を急速に進めている。日本は雇用制度や政策対応の面で遅れが目立ち、AI時代の労働市場変革に適応できなければ国際競争力の低下と中間層没落を招くリスクが高い。今後は雇用政策の転換とAIスキルの普及を急ぐ必要がある。
情報技術もそうなのですが、AIを使いこなす「AIスキル」とは、単にAIと会話できれば良いというだけの問題ではないのですね。AIというのは、情報を整理したり、報告・連絡・相談をする、旧来のホワイトカラーと似たような働きをする。だから、AIが普及した時点でホワイトカラーに要求される能力は、さらにその一段上の、戦略立案能力やひらめき思考といった、AIがカバーしていない機能に基づく能力なのですね。
従来、企業は、これといった専門能力を持たない大卒新入社員をOJT(On-the-Job Training)で鍛えて戦力化してきたのですが、これってAIを使いこなすのと似たようなやり方なのですね。つまり、OJTで育てたホワイトカラーはほとんどAIに置き換えられてしまう。
ならどうすべきか。答えは最初の引用部にあります。つまり「文系ホワイトカラーが没落」して、「技術エリートや起業家」に恩恵が集中するのですね。ならば、そういう人材を育てなければいけない。漫然と文系学部で学ばせるのではなく、理系の技術エリートを育て、一人で起業もできるような高度な経営学をマスターした人材を育てなければいけない。
このような高等教育の切り替えは、急ぎ行う必要があります。今この瞬間も、没落を運命づけられた人材を輩出しつつある。時代の敗者を作り続ける愚は、一刻も早く軌道修正して、時代の恩恵を受ける人材育成に、教育資源の多くを割かなくてはいけない。これ、ちょっと考えればわかりそうなものなのですが。