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反日的中国蹴球大会

昨日のサッカーの試合もひどかったようですね。中国人ファンの反日的態度が、ですよ。

これ、日本人サポータに嫌がらせをしたヒトにしてみれば、気分がすっきりするかもしれませんけど、端から見れば中国の国民を傷つける行為、それに、ちょっと考えてみると、この反応、劣等感の裏返し、なんですね。

中国にとっての問題は、オリンピック、こんな調子で、できるんでしょうかね。それに、反日感情進むと、中国の産業の発展にもマイナス、日本の技術は中国にとっても欠かせないものだし、これから中国で作る製品には、日本は大事な市場になるはず。

実際、かつて燃え盛っていた韓国の反日感情、そのおかげで、日本国内には反韓国感情も生み出し、韓国製品に対するネガティブキャンペーンにもなっていたのですね。ま、最近は、韓国の国民も大人になってきたし、ヨン様のおかげで、日本人にも、韓国、すっかり身近な国になりましたけど。

今回のアジア大会で見られた反日感情のような、特定の民族に対する行為、実は、劣等コンプレックスのなせる業、なんですね。日本でも、差別意識の強い集団を調べると、教育レベルが低く、生活水準も低い。米国の民族差別、プアホワイトと呼ばれる、貧しい白人の間に根強いのですね。結局の所、これらの人たち、自らの抑圧された感情の捌け口を他に見出す。時には、政治権力が、意図的に、そのような動きを煽ることもありました。そうすれば、政府に対する不満が、別の方向に向いてくれる。

でも、こうしたやり方、社会の活動が特定の集団で閉じてしまう。今の世の中、どんな社会も他との交流が必須でして、特定の民族で閉じた社会は、少なくとも、民族レベル、国レベルではありえない。

まあ、なくはないけどね。北朝鮮とかイスラエル、昔は南アフリカがそうでした。

中国、どういう方向に行くのでしょうか。世界中に広がる中国人のネットワーク、イスラエルにとってのユダヤ人ネットワークの代りになるかもしれない。でもまさか、中国がイスラエルを国家モデルとすることはちょっと考えられない。恐らく中国が目指すのは、米国に代わりえる立場、つまり、世界の中心、ですね。

だから、中国政府は普遍的社会、民族差別のない社会を目指すしかない。最近の反日感情は、経済的な発展の遅れに伴うものじゃないかな。みんなが貧しければガマンできても、一部の中国人が豊かになった。貧困の中に取り残された中国人にしてみれば面白くない。でもその怒り、政府には向かわずに、日本人に向けるのですね。中華エリート思想が心の支え、なのでしょう。

まあ、ここで日本人に怒ってみたところで、状況が改善されるものでもない。ばかげた行為です。コイツら、いずれはまともになるはず、とココは、鷹揚に構えておくのが良いでしょう。

もう一つの問題は、中国人の反日感情の原因が日本の右翼だという説もあること、もちろん、日本の右翼が中国人を扇動しているのではなくて、右翼の日本国内での言動が、中国人を刺激しているということですね。

これ、もしも事実なら、右翼の言動、日本の国益には反する行為ですね。日本が世界のリーダーシップを取り戻すためには、日本経済の復興が大前提、それには、生産基地として、また、巨大市場としての中国の存在が不可欠。このような経済活動に水を差すような行為、日本の国益に反するとしかいえない。

そもそも、大東亜共栄圏の発想、日本人も朝鮮半島も、中国(満蒙)も同じ民族、なんてのが、基礎にあったはず。ここで反中国の風潮を煽ること、聖戦が目指した大東亜共栄圏の思想に泥を塗る行為です。

ま、昔の話はさておいても、今の日本、中国人を差別しなくちゃならない理由はない。経済的には、ちょっと沈んだけど、世界に冠たる日本なのですね。米国中心の情けない政治状況、これからは徐々に改善されるはず。

日本の国際政治、自由主義諸国に軸足を置くとしても、米国、欧州と対等に付き合い、アジア諸国のリーダ的地位を固めなければいけない。そんな時代に、つまらぬ対立感情を煽ってどうするものでしょう。アジア諸国の成長が著しい今の状況、日本にとっては千載一遇の好機、アジア諸国に信頼される日本にすることは、日本が国際社会の中でリーダシップを握るためにも欠かせない戦略的位置づけなのですね。