本日は、最近世間を騒がせている中国問題について、私の思うところを書くといたしましょう。
まず、中国副主席、小泉さんとの会談をドタキャンして、帰っちゃった。どうも、怒っているようだ、というのが本日のニュースでして、何のことはない、小泉さんの靖国神社参拝に怒っているらしい。といっても、小泉さん、昨日今日、靖国参拝したわけでもなく、要は、「参拝しない」と約束せよと。
まあ、この主張はむちゃくちゃな主張でして、放っておいても良いようなものです。でもこれを中国が主張するのは、中国の国内向け、なんですね。だからこれは、中国の内政問題でして、それを他国の政府に当たるのはお門違い、失礼な話です。
しかし、それを承知の上で、あえて助けてやる、という戦略もあるのですね。
今の日本、国連常任理事会入りを狙っておりまして、アジア諸国の支援が欲しいところ。ここで中国政府を助けるのも、意味のないことではない。貸しを作るのも大事です。
とはいっても、謝罪外交などみっともない。以下のような談話を発表したらどうでしょう。英霊のご遺族には、大変申し訳ないが、近隣諸国の国民感情に鑑み、当面の間、靖国参拝は見合わせるまあ、当面の間とはどの程度の期間か、なんて質問が当然出るでしょうが、「当面の間とは、当面の間です」なんて応えるのが、目に見えるようですね。
靖国神社に関しては、憲法上の問題もあり、宗教色を排した施設を作るべきでしょう。教科書や、教育の場での日の丸君が代の問題に関しては、このブログでも過去に何度か議論したように、由々しき教育の問題でして、これはこれで対処が必要です。石油採掘の問題は、経済的協力関係が結べるのではないでしょうかね。
そんな政策を、中国の抗議とは独立して粛々と進めれば、問題は自然に解決するはず。中国に大きい顔をされるのは不愉快なことではありますが、近隣諸国との摩擦はマイナス、特に、経済的に無視できない中国、近隣のわが国としては、うまく利用しなくちゃいけない。
あと、本質的な問題として、歴史認識の問題があります。中国の歴史教育は論外としても、日本の歴史教育の内容を、学問的にも、国際的にも、評価されるものにしなくちゃいけない。
この過程で、一つ行っていただきたいのが、東京裁判の再評価。少なくとも一部の方には、名誉回復の措置が取られてもおかしくはないと思うのですね。
これには、日本の有識者、歴史学者や法学者だけでなく、海外の学者も参加すべき。勝者が敗者を裁く、仕返しの疑いも濃厚なこの裁判、きちんと検証することは、裁いた側にとっても、必要なことではないのでしょうか。
第二次大戦では、わが国の被害も甚大でした。戦争突入を避け得なかった原因を探り、再び繰り返されることのなきよう安全処置を講ずる、それは当然なすべきことです。実際、同じ事を繰り返されたら困る、というより、たまったものじゃないのですね。
もちろん、当時の国際情勢、列強諸国の苛烈な植民地支配が背景にあったのでしょう。これは、今の世界秩序とは相当に異なっている点です。でも、戦争は国際情勢だけで起こるものではなく、結局のところは、政策意思決定の問題なのですね。
わが国の側にも、陸軍の暴走や、政治的自由の束縛、宗教的感情の高まりなど、種々の問題があったはずで、そういったところを分析し、問題点を明らかにする、そんな地道な努力も必要なのではないでしょうか。これ、今の中国にも参考になりそう、、、
まあ、摩擦というのは不幸なことなのですが、それをきっかけに、過去を振り返り、正すべき点は正していく。災い転じて福となす。そんな展開を期待しているのですね。