コンテンツへスキップ

グローバルスタンダードって

グローバルスタンダードって言葉が、最近の経済問題に絡んで、よく登場します。

直訳すれば、「全地球標準」ってことで、全人類が守るべき、普遍的な規約であるようにも聞こえますが、実は、アメリカの基準であるってのが問題になるわけです。面白いことに、米国の会計原則は、合衆国政府が認めたものでもなく、会計士の業界団体が決めているんですね。

そんなものを勝手に押し付けないでくれ、という苦情が、特に槍玉に挙げられた銀行から出てくるのは、もっともな話でしょう。しかし、この主張には無理があるように思います。

今日の日本経済は、海外との取引なしには成り立たず、海外の投資家も大勢、日本株に投資しています。実際、海外の売りが盛んになると、東京の相場は大きく下がるというのが実情です。そんなところで、世界に通用しない会計基準で、企業の健全性を議論しても、仕方がありません。

電子産業の分野では、「デファクトスタンダード」という言葉があります。別に工業技術院(JIS)や世界標準化機構(ISO)が標準化の手続をとらなくても、事実上の標準とみなされるものをそう呼びます。例えば、ウインドウズの仕様は、マイクロソフトが勝手に決めているのですが、世界中のPC相手にソフトを売ろうと思ったら、ウインドウズ対応にせざるを得ません。

大勢の人が支持するルールが正しい、この原則は、世界経済の中でも成り立つんですね。

# 米国会計公準(原則)の中で、私が好きな言葉
# Substance over the form(実質は形式に優先する)
# この原則、日本の実情と、完全に逆ですよね。(日本は形式主義、ってーか)
# どちらが正しいかは、明々白々のように、私には思えます。