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文化ってなに?

文化は常識のことである、なんて定義を昨日の日記に書きました。

「文化」という言葉には、「良いもの」、「進んだもの」といったニュアンスがあり、その意味合いを文化の定義に含める場合もあります。「文化人」、「文化住宅」、「文化塵取り」など、なんとなくしみったれた雰囲気もないではないんですが、ここでいう「文化」は、これまでのものに比べて優れているという意味を含んでいるのでしょう。

この日記では、「文化」という言葉を、その良し悪しを考えずに、ある社会の成員に共有された知識(常識)で、学問、芸術、宗教、生活様式などの一切合財を含むものと考えています。

この二つの定義、まるで違っているようにも見えます。しかし、意識する社会の学習のありようとして文化を捉えるとき、この二つの定義は見事に融合します。

日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と書かれています。ここで言う「文化的」とは、人間らしい、動物的ではない生活といった意味でしょう。

「野蛮」な状態、人が動物に近いレベルにある場合は、その社会の学習のレベルも低いはずです。それを「文化的ではない」とするなら、文化というのは、進歩の結果であり、好ましいものということになります。つまり、【常識】=【社会の学習習得物】=【進んだ、より好ましい状態】となり、意識する社会という概念を介して、文化に対する二つの解釈は見事につながるのです。