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少しは建設的な意見も書いておこう(JRの続き)

何年か前に「ビジネス・プロセス・リエンジニアリング」という言葉が流行りました。本で言えば、ハマーとチャンピーの「リエンジニアリング革命」なんかですね。

これ、ビジネスの効率を一桁以上改善するというのがうたい文句なんですけど、その内容は、最先端の情報技術をいち早く取り入れるということです。

そのやり方として、ただ、計算機を使えばよいというものではない。仕事の流れ全体を捉えて、設計しなおすことで、計算機の効果を高める、ということで、「ビジネス・プロセス」の「リエンジニアリング」というわけです。

この考え、緑の窓口に当てはめれば、すぐにわかりますね。(これ、JRの悪口ではないからね。単なる一例というわけで、、、)

緑の窓口で使っている計算機システム、切符を発行する機械に過ぎません。でも、緑の窓口の仕事、時刻表を調べたり、複数枚発行した切符の合計金額を計算したり、条件付の切符に判子を押したり、とさまざまなことをやっているんですね。

これらの仕事、相互に関連しています。

時刻表で調べたルートをお客が受け入れれば、その切符を発行する。これ、駅すぱあとみたいなプログラムに、「切符を発行する」というボタンをつければ、いちいち切符発行機の画面をつつきなおす必要はなくなるんですね。

切符の合計金額を電卓なり、そろばん(!)なりで計算するのは、もっと謎です。切符発行機は、それぞれの切符の値段を印刷してますから、合計金額を計算する機能ぐらい、簡単に付くはずです。そもそも、カードで買う場合は、合計金額を計算しているのに、なぜ、現金で買う場合に、電卓での計算が必要になるのでしょうか? さっぱり理解ができません。

あと、判子を突いたり、そこにボールペンでなにやら書き込むのも噴飯モノ。切符を印刷する機械で印刷してしまえばよいはず。領収書をいちいち手書きで書いているのもそうですね。

基本的に、緑の窓口で使われている計算機システム、緑の窓口の業務を分析して設計されたものではなく、切符を発行する、という機能を実現するために作られたものなんですねえ。

このような非効率、多分、緑の窓口以外にもたくさんあるのでしょう。計算機システムを考えるときは、目先の目的だけでなく、その場所で行われている業務が、一体どんなことなのかを、幅広い視野で分析することが肝心だと言えるでしょう。