momoさんのご質問に対するお答えは、コメント欄では書ききれませんので、こちらに書くことといたします。
まず、量子論から見た相対性理論の矛盾点ですが、アインシュタインの重力理論は量子化されていない、という問題が指摘されています。
もちろん、重力が問題となるのは巨視的現象であり、かりに天体の回転半径が飛び飛びの値をとる、なんて要請がありましても、その間隔はごく短いはずで、実用的にはなんら問題にならないような気がするのですが、理論的に完全ではない、ということにはなりそうです。
そうそう、宇宙論ではこれは問題かも知れません。ビッグバンの頃の宇宙は、重力の効果と量子論的効果が入り混じっているはずですから。しかし、これにつきましては、諸説あるのですが、これが本命、というのはこれまでのところ確立されてはいないように思われます。
重力理論から、光子と似た性質を持つ「重力子」の存在が予言され、現在これを観測する試みがなされております。これらの実験結果が出てまいりますと、重力の量子論も発展するかも知れませんね。
次に、今現在進展の物理学ですが、こちらは本ブログのテーマでもなく、私もろくに知らないのですが、私の理解する限りにつきましてご紹介いたします。これは、勉強の取っ掛かり、という程度に考えて置いてください。つまり、間違っている可能性をあらかじめお断りして、という意味です。
まず、物質は原子からなる、と長年されてきたのですが、原子の構造に関する研究が進み、素粒子からなる、ということとなりました。で、この素粒子は、実はレプトンとクオークからなる、ということがわかっておりまして、ここまでは確定している、と考えて良いのではないか、と私は考えております。
その先、物理学の進歩といたしましては、クオークの挙動を研究する「量子色力学(QCD)」、「ゲージ理論」と進みまして、現在は「超弦(ひも)理論」が本命と見られております。これらをキーワードにウエブを検索しますと、けっこう良い解説が見当たりますので、詳細はそちらをご参照ください。