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電流の作る磁場

電流の作る磁場に関して、図を用いれば簡単な説明ができることに気が付きました。


電流
この図がそれでして、赤はプラスの荷電粒子、青はマイナスの荷電粒子で、縦軸は電線の方向、横軸は時間です。

左側の細長い四角は、静止している観測者がみた場合の電荷密度で、青い線と赤い線は同じ密度となっております。つまり、プラスの電荷とマイナスの電荷がバランスして、電界は生じません。

これを、プラスの電荷とともに移動している観測者がみましたのが、右側の斜めになっている細長い四角でして、同じ電荷を観測しているにもかかわらず、青い線と赤い線の密度が異なって観測されます。つまり、電線上の電荷にはアンバランスがあるように観測されるわけです。

(電線が斜めになっているわけではなく、観測される電荷密度が斜めの線上でみたものと同じになるという意味です。電線は時間の経過を通して存在しますので、この図の全領域が電線です。)

実際には、時間は虚数的に振舞いますので、電荷密度の増加と減少が逆になるのですが、細かいことを気にしないなら、移動している電荷を移動している座標系から観測すると、静止座標系から観測した場合と異なる電界を感じることになることがご理解いただけるかと思います。

これがすなわち、磁界、というわけです。

さて、同じやり方で変化している電流が導体の方向に電界を作るでしょうか。ちょっとやってみましょう。

電流2
横軸は時間軸ですから、電流が変化いたしますと荷電粒子の速度が変化し、赤の線は曲線で表されます。そして、斜めの線で電荷密度を観測いたしますと、確かに上と下とでは異なった電荷密度を感じることとなり、導線の方向に電界が生じてもふしぎはありません。

しかし、斜めの線でみるというのは、果たしてこの場合、妥当なことなのでしょうか? このあたりはあまり自信がありません。さて、実際のところはどうなっているのでしょうか。気になりますね。


虚数時間の物理学、まとめはこちらです。