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“絶対に死なないシェアハウス”ひょっとすると良いかも

イケハヤ師が「高知・本山町で「月5万で絶対死なないシェアハウス」始めるよ!」と書かれておりますシェアハウスですが、はらですぎ氏のブログで詳しい紹介がされていますね。

はらですぎ氏は、このシェアハウスに懐疑的なのですが、私はひょっとするとこれは非常に有意義な試みであるようにも思います。

はらですぎ氏の危惧する点をまとめますと次のようになります。

危惧1. 米と野菜だけでは、たんぱく質が不足するから、これで死なないというのはおかしい

危惧2. 高知駅まで車で1時間、公共交通では2時間もかかり、生活必需品の入手が大変

危惧3. 建設費と家賃から計算すると、このシェアハウスはほとんど利益が上がらない

これに対する私の見解は以下の通りです。

危惧1につきましては、肉や魚は別途購入すればよいだけの話です。確かに月5万は家賃で、家賃に含まれているのは米と野菜だけなので、厳密にいえば「絶対に死なない」は正しくないのですが、そこまで厳密にとらえる必要はないと思います。(ちなみに、お米にもたんぱく質はちゃんと含まれております。それで十分かどうかは知りませんが。)

危惧2につきましては、これは杞憂というしかありません。本山町には、たくさんの住民が住んでいるのですよ。コンビニだけではなくスーパーマーケットだってちゃんとあります。

まあ、クボタにヤンマーと、なぜか農機具の店が多いところは「君の名は。」の田舎をグチる会話(小説版)みたいでちょっと笑ってしまいますが、そこに人間が生活している以上、生活に必要なものは手に入る。

歩いて30分というのは、都会の感覚では少々遠いことは遠いのですが、歩いて歩けない距離でもありません。田舎で30分歩くくらい、そうそうびっくりもしないのですね。なにぶん、列車(電車と呼べないところが辛い)に乗ろうとしても、そのくらいは平気で待たされますから(たとえば、本山町の最寄り駅であります大杉駅の時刻表参照)。さらに、自転車があればこの程度の距離はどうということはないでしょう。

まあ、最近の田舎の人は、マイカーを使う場合が多いのでしょうが、このあたりがどうなっているかは不明です。

危惧3につきましては、これ、営利事業とは考えていないのではないかと思いますよ。

結局のところ、イケハヤ師がやっております一連の行為は、ある種の社会事業なのでしょう。

電通の新入社員の自殺が問題になりましたことは記憶に新しいのですが、同様の問題が我が国のあちこちで起こっているであろうことは想像に難くありません。

イケハヤ師とも時々つるんでおりますカルロス氏が野村証券を辞めたいきさつのブログ記事などを読みますと、最近の企業のありかたに適応できない若者が多いことがよくわかります。まあ、カルロス氏もカルロス氏だ、などという感想は受けるのですが、そういう人がいること自体、何の不思議もないのですね。

で、イケハヤ師自身にもその傾向がある、少なくとも一流とされる企業を早々に退職しているのですね。そういう立場からブログで発信いたしますと、似たような人たちが集まってくる。これは何とかしなくては、と考えるのは自然な発想でしょう。だから、これに対応しましょうということでやるのであれば、持続可能であればそれでよく、利益は度外視でもよいはずです。

今回のプロジェクトの優れていると思われる点は、はらですぎ氏の記事によれば「財団法人本山町農業公社」が一枚かんでいる様子であること。ひょっとすると、この公社が仕事を提供するのかもしれません。あるいは逆に、この公社が若い働き手を求めているということもあるのかもしれない。もしそうであれば、需要と供給が一致するということもあるかもしれません。

もちろん、この公社がブラックでない保証は全然ないのですが、少なくともSNSをあたりまえに使いこなし、さらにはブログをはじめる可能性が高い若者を集める以上、あまり無茶苦茶なこともできそうにありません。

そして、ビニールハウスの中にトイレを設置して悦に入っているイケハヤランドよりは、かなり現実性の高いプロジェクトであるように、私には思われた次第。(イケハヤランドに関する私のコメントはこちらこちらをご参照ください。)

まあ、ここは素直に応援しておいても、悪くはないと思いますよ。