イケハヤ師の金融商品宣伝に関して、市況かぶ全力2階建が批判記事を掲載しています。本日はこの問題に関して、少々考えてみましょう。
イケハヤ師への批判
市況かぶ全力2階建は、投資関連の情報を掲載したブログで、この手のブログで一般的な、株価が上がるか下がるか、といった記事ではなく、ゴシップ的な記事が多いのですが、最近掲載いたしましたのが、イケハヤ師の金融商品関連記事に対する批判です。
基本的に、この手の金融商品の販売・勧誘、投資助言、投資運用、顧客資産の管理などをおこなうためには、金融商品取引業者としての登録を受ける必要があるのですが、イケハヤ師はこのような登録を行っていないにもかかわらず、さまざまな金融商品の勧誘や投資助言を行っている、とみなされたのでしょう。
前記記事には、証券取引等監視委員会に通報した旨のコメントも記されており、いよいよイケハヤ師、年貢の納め時か、などという印象も受けます。
合法、それとも非合法?
さて、実際のところはどうなるでしょうか。
この記事には、すでにたくさんのコメントが付けられているのですが、以下のコメントあたりがまともな反応ではないでしょうか。
61. 全力で名無しさん 2017年02月03日 15:00 ID:tGjcQ5x10
これ、どこがやばいの?
ウェルスナビの広告はアクセストレード(ASP)経由でリンク張ってるだけじゃん。規模が問題だとしたら、Googleの検索上位で出てくる金融系アフィリエイトサイト全死亡になっちゃうんだけど。
イケハヤより全然アクセスも売上もあるよ。
きちんとしたASP経由なんだから広告手法が問題ともいえないだろうし。
アフェリエイトリンクの貼付けが勧誘ということになってしまいますと、投資関係を扱う宣伝業者はみなアウトということになってしまいます。実際のところは、宣伝を媒体に出稿する行為が勧誘である一方、この宣伝をブログなどに掲載する行為自体は、金融商品の宣伝を掲載した雑誌の発行と同じ位置付けであって、勧誘とはいえないように私には思われます。
投資助言にはなるか?
もう一つの論点である、自らによる投資行為やその理由の記述につきましても、自らが投資したという事実を述べるにとどめておけば、その判断を行った理由を記述したところで、特に問題がある行為であるとも思われません。
もちろんこれは一般論であって、その記述内容にも依存するでしょう。そしてイケハヤ師自身が「グレー」と述べていることは、違法とは認識していないものの、違法とみなされる可能性を認識されてはいるのでしょう。
いずれにいたしましても、今回は既に通報がなされたということですから、この先のイケハヤ師の動向を見ておれば、このあたりは明らかになってくるでしょう。
道義的な問題
ただし、イケハヤ師のブログには、煽りや断定的な記述が多いという問題がありまして、かりに法的な問題がないとしても、何も知らない素人をこの世界に引き込んでしまうという意味で、道義上の問題はあるように思われます。
特に、投資関係は、お金が絡むだけに、記事の書き方には十分な注意が必要なところです。
たとえば、ビットコインへの投資を扱うのであれば、以前のこのブログの最後のほうでご紹介いたしましたような、現在のビットコインをめぐる問題についても、触れておくのが親切というものです。
金融商品は、基本的に、これを扱う業者の利益にもなるから販売されているのであって、手数料の設定その他で、顧客の利害とは相反する部分もあります。記事で特定の商品を扱うのであれば、このあたりの部分にも十分な解析が必要ではないか、というのが私の感触です。