Chikirin氏の4/8付けBLOGOS記事「安倍総理 緊急事態宣言 まとめ」にコメントしました。
新型コロナのパンデミックという事態が収拾した状態には、実は二つあるのですね。
第一の収拾状態は、国民の6割以上が感染して抗体を持つことなのですが、現在の我が国の累積感染者は4,000人弱で、日本の人口が一億人以上であるのに対してはごくわずかなのですね。
多くの人が感染者となることなどとうてい期待できませんし、まかり間違って遠からぬ時期にそんな事態になりますと、その過程で医療が崩壊し、膨大な数の犠牲者を出すことになります。
第二の収拾状態は、簡単に言えば、新型コロナの流行が始まる前の状態に戻す、「なかったことにする」戦略で、人と人との接触を極力絶って感染を抑制すれば、感染者数の世代間の比率であります「実効再生産数」が1以下となって、各世代の感染者数は減少していく「縮小再生産」となります。
新型コロナは3週間もあれば治癒して、それ以上の感染力を失いますので、新たな感染者数が減少する、最後には極めて珍しい症例となるわけですね。こうなれば、クラスター戦略で対処ができる、クルーズ船や武漢だけで流行していたころの状態に戻せるというわけです。
もちろんこの第二の収拾状態は、それだけでは、ずっと対応しなくてはいけない、という困った状態ではあるのですが、これと並行して、ワクチンの開発や治療薬の開発が進めば、新型コロナも普通の風邪と違わない病気ということになるわけですね。
安倍氏の決断には批判も多々あるかもしれませんけど、基本的な路線は正しいように、私には思われます。ここは、この政府方針に協力して、新型コロナのパンデミックを「なかったことにする」ため、他人との接触を極力抑えて、感染の撲滅に協力したいと思います。
で、優れているのは、台本作家というよりは、戦略を立案している人たちではないか、と思いますよ。
台本だけでは、喜劇か悲劇かわからない、いつか見た状態になってしまいます。
誤字を修正しました。なお、修正は、本ブログのみで行っています。