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宇佐美典也氏の4/26付けBLOGOS記事「私が二階幹事長と公明党が日本のコロナ対策を誤らせたと思っている理由」へのコメント

宇佐美典也氏の4/26付けBLOGOS記事「私が二階幹事長と公明党が日本のコロナ対策を誤らせたと思っている理由」にコメントしました。


では日本はどこで間違えたかというと、グラフから見て取れるように第二波できちんと感染者を下げきらなかったことにある。

かなり良いところを突いております。きちんと感染者を下げ切る、これがまず第一にしなくてはならないことです。これができていないのが、我が国のコロナ対策の最大の問題です。でも、それだけなら、第一波できちんと感染者を下げ切っております。それでも、第二波を招いてしまった理由は「GoToキャンペーンをやったから」なのでしょうか。これがだめなら、経済の活性化は何もできないはずですね。

問題は、そんなところにあるのではない。第一波で感染者を下げ切ったあと、市中の感染者を実質ゼロであるような状況に持ち込めなくてはいけなかった。つまり、感染者が発見されたら、直ちに周辺の人たちの検査を行い、感染者を隔離する。そうすれば、隔離病棟以外の市中の感染者は実質ゼロになるのですね。

新型コロナの感染拡大を表す式は、y = a ^ x ではなくて、a' = a r ^ x という形で表され、aがある時点の感染者数、rは実効再生産数です。ロックダウンをして感染者を減らしているのは、rを1以下の小さな数にすることに他ならないのですが、いつまでもこれを続けるわけにはいかず、ロックダウンを止めれば元に戻ってしまう。

何もしなくても感染拡大を生じない条件は、a = 0 というわけで、感染者を実質ゼロにすればよい。再生産数を低下する措置により、感染者の総数を隔離政策が可能なレベルまで低下し、検査と隔離に切り替える。これが本質的な対応なのですね。ワクチンは、再生産数を低下する効果があり、これで再生産数を1以下にできれば解決します。でも、それが不完全な段階でも、再生産数がある程度減少してくれれば、隔離政策に移すこともできる。そうすれば、経済は元に戻せるのですね。我が国が目指すべきは、この地平です。


返信がついております。

Toshimi Minoura

ウイルスの世代nの感染者数をXn とし、実効再生産数をRとすると、Xn+1 = R・Xnとなります。ここで、R0を基本再生産数とすると

R = R0 ・(1-免疫保持率)・(1-行動自粛率)・(1-感染者隔離率)

となります。

ウイルスは同期して感染を引き起こしているわけではありませんが、同期しているとして解析してもほぼ正しい結果が得られます。合理的期待説による経済モデルには、100以上の連立差分方程式が使われています。

免疫保持率はワクチンにより人為的に高めることができます。イスラエルは、ワクチンと自然感染により免疫保持率が充分高まり、マスクの着用を不要としたそうです。

これができなくて、感染者の居所もわからなければ、行動自粛にたよるしかありませせん。行動自粛により感染者数が充分減少すれば、感染経路の追跡により感染者を見つけ出し隔離することにより、感染者隔離率を高めることです。

いずれの方法にしろ実効再生産数を1.0未満に保つことです。これは、立憲民主党の提案した「ゼロコロナ」対策です。これに対して、自民党の議員が、「できるわけがない」と野次りました。

変異株の影響は、基本再生産数が通常の2.5より高まることです。


瀬尾 雄三

Toshimi Minoura さん

致死率の高い疫病は、普通は、ゼロを目指しているのですけど、なぜ新型コロナだけ特別視するのでしょうか。不思議ですね。

問題は、実効再生産数を1以下に保てば、日々発生する新規感染者の数を徐々に下げていくことができるのですが、ゼロに近づくにつれて低下速度も下がってしまうという問題があるのですね。

この問題は、検査と隔離で改善できるはずなのですね。つまり、感染者が発生したら、これに感染させた人がその周囲にいるはずだし、周囲の人を感染させてしまったかもしれないわけで、感染者の周囲の人を検査すれば、高い確率で関連する感染者を発見することができる。これを早い段階で隔離してしまえば、実効再生産数はさらに下げることができるのですね。

これは、いわゆるクラスター対策だと理解していますが、これが有効に機能するのは、感染者が少ない場合。だから、感染者がある程度の数に抑えられたらクラスター対策を徹底して、市中を歩き回る感染者を限りなくゼロに近づける。そうすれば、普通の経済活動ができるようになるし、夜の街も平常通り営業できるはずなのですね。なぜこれを目指さないのか、というのが大いなる疑問であるわけです。


加藤洋行

おふたりに質問。実効再生産数は今後、感染者が増えるかどうかの予測には使えるのでしょうか。たとえば大阪府のここ1か月半のデータを見ると、1日当たりの陽性者数は、3/23に183人、4/18に1220人と右肩上がりに増えています。実効再生産数は、ピークが4/1の1.86、4/25が0.97で、じりじり下がっています。今後、大阪府の陽性者数は減っていくと考えていいのでしょうか。


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

何か勘違いをされているようですけど、実効再生産数は、ウイルスの感染力と、人々の接触状態、マスク着用や手洗いなどの防護措置の状況などによって結果として出てくる数字です。

この数字は、新規陽性者数が5日で何倍になったかという数字であり、状況を把握するためのパラメータとしては使えますけれど、それ以上のものではありません。

実効再生産数がわかれば、感染者の増減とそのスピードが与えられるのですが、再生産数自体を決めるのは上のような条件ですから、大阪の陽性者数がどうなるかは、大阪のやり方次第ということになります。


加藤洋行

瀬尾 雄三

なるほど。じゃあ「陽性者数は右肩上がりに増えているが、実効再生産数はじりじりと下がっている」という現象をどのように解釈したらいいのでしょうか。素人のボクとしては単純に「陽性者数が増えているのに、なぜ実効再生産数は下がるの?」「実効再生産数は何に利用すればいいの?」と思ってしまいます。


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

> 「陽性者数は右肩上がりに増えているが、実効再生産数はじりじりと下がっている」という現象

海外からの感染者の流入など、「移入」と呼ばれる要因が支配的である場合にはそのようなことが起こりますが、現在のコロナでは、域内での感染が支配的となっております。

そして、域内での感染によって感染が拡大する場合は、基本的に陽性者数の増加率と実効再生産数はリンクしており、加藤さんが言われるようなことは起こらないはずです。おそらく、議論している対象が異なるのではないでしょうか。


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

ひとつの可能性に思いあたりました。

たとえば、実効再生産数が1.8から、1.7、1.6とじわじわと下がっていても、それが1以上であれば新規陽性者数は増加するのですね。

実効再生産数は、世代間(5日で1世代と考えられております)で新規陽性者が何倍になるかという数字であるという点をご理解いただければ、このことは簡単にお分かりいただけると思います。

新規陽性者数を減らすためには、実効再生産数は1未満にしなくてはいけない。ここがポイントです。


加藤洋行

瀬尾 雄三

>新規陽性者数を減らすためには、実効再生産数は1未満にしなくてはいけない。ここがポイントです。

じゃあ、実効再生産数は感染者が増えるかどうか、その予測に使えるということではないですか。前言と矛盾する。瀬尾さんも実はよくわかっていないのではないですか?


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

> じゃあ、実効再生産数は感染者が増えるかどうか、その予測に使えるということではないですか。

前にも述べたように、「実効再生産数は、ウイルスの感染力と、人々の接触状態、マスク着用や手洗いなどの防護措置の状況などによって結果として出てくる数字です」から、これらの条件が変わったら実効再生産数も変わってしまいます。

そして、これらの条件は、予測困難な面も多々ありますので、未来の実効再生産数を予測することが難しく、結果的に感染者数の増減も予測することができない、というわけです。

もちろん、強権的な政府が、実効再生産数の目標を掲げて、あらゆる手段を講じてこの数字を守らせるなら、設定した実効再生産数から未来の感染者数の予測も可能なのですが、現実の日本社会では、これは難しいのですね。


加藤洋行

実効再生産数ってなに?

実施した感染症対策などの効果の評価や、感染状況の未来の動向を予測するための要素の一つとして利用されています。

https://www.saiseikai.or.jp/feature/covid19/data_q01/

と、ありますが・・・


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

この文章を書かれた方が何を考えているかわかりませんけど、「効果の評価」は正しい、「未来の動向予測」は正しくない、が一般的に言えば正解です。

でも、実効再生産数が1より大きければ、感染者は増加する。そういう意味では、未来を予測していると言えないこともない。

まあ、感染者が増加しているから、実効再生産数は1を上回る値になっているのですけどね。


瀬尾 雄三

加藤洋行 さん

一つの可能性に思い当たりました。

自動車の計器に例えると、実効再生産数はスピードメーター、新規感染者数は距離計なのですね。実効再生産数が大きいと、新規感染者数の増加速度が速まります。

だから、感染者数を追いかけることと、これから計算された実効再生産数の間に1:1の関係があるとはいえ、スピードが速ければそれだけ距離も伸びるという意味で、未来の予測に使えるということができなくもないのですね。

なお、感染拡大は指数関数的に起こる点が自動車の速度と距離の関係とは異なる点で、感染拡大は等比数列的である一方、自動車の進行は等差数列的である点が異なります。

1 thoughts on “宇佐美典也氏の4/26付けBLOGOS記事「私が二階幹事長と公明党が日本のコロナ対策を誤らせたと思っている理由」へのコメント

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