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篠田英朗氏の8/8付けBLOGOS記事「新規陽性者数を見る意味 ~オリンピック緊急事態宣言下のトレンド~」へのコメント

篠田英朗氏の8/8付けBLOGOS記事「新規陽性者数を見る意味 ~オリンピック緊急事態宣言下のトレンド~」にコメントしました。


ジャーナリズムの世界で確固たる地位を築いているイギリスのBBC、短波ラジオで流れている国際放送の伝えるニュースを以前聞いていたことがあったのですが、そのニュースの重み付けには明白な序列が見て取れます。

BBCが重きを置くニュースは、事件、事故などであれば死者の数が多いこと、特に、政治に絡んで死者が出ている場合は大きなニュースとなります。コロナの問題であれば、これによる死亡者が、まず注目される。だから、ワクチン接種が進んでほとんど死者が出なくなれば、感染者が多かろうとも、社会的対応は緩められるのですね。

我が国のジャーナリズムの重視するニュースの傾向に、叩きやすい奴をたたけ、という評価基準があるように思われます。コロナによる死者は、数自体が少ないですから叩きにくいし、死んだ人に責任がある場合には、これをたたきにくい。しかし、感染者の発生は、社会的経済的活動とリンクさせやすいですから、叩ける人物もあちこちから出てくる。

まあ、実際のところは、医療機関も必死なら、政府の関係者も何とかコロナを終焉させたいと願っている。叩けると思われた政府の措置にしても、他の重要な対応とのトレードオフである場合が多い。中等症患者の自宅療養とかね。これを気楽にたたくと、叩く側の倫理性が疑われることになるのですね。

我が国の報道機関も、そろそろ、イエロージャーナリズムや赤新聞的傾向と縁を切り、本来のジャーナリズムの道を目指す頃合いではないかと思います。それには、伝えるべきニュースは何か、どのような切り口で伝えるべきかを、真摯に考察し、的確な情報を人々に提供するように心がけなくてはいけない。煽情的な記事を書けば、新聞は売れるし、テレビの視聴率も上がるのでしょうけど、それは、あるべきジャーナリストとは無縁の世界だし、こんなものに気を奪われてはいけない、と心得なくてはいけません。

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