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安倍宏行氏の8/17付けBLOGOS記事「人にやさしい社会とSNS」へのコメント

安倍宏行氏の8/17付けBLOGOS記事「人にやさしい社会とSNS」にコメントしました。


扇動や炎上みたいな騒動はギリシャ時代からあったのですが、賢い彼らは、一時的、感覚的な物言いから、徐々に知性を働かせて、普遍原理へと向かっていったのですね。それを哲学という。

今日のネット言論に不足しているのは、この「普遍性」への掘り下げで、一時的な感覚、好きだ嫌いだで割り切ってしまう、これが第一の問題なのですね。

もう一つの問題は、技術と経済が幅をきかせすぎていること。これらは、可能か可能でないかを与える指標だけど、技術的経済的に可能だからといってやってはいけないことがある。これを規制するのが法律などの社会的規範なのだけど、社会的規範はより一般的な基本原則、より普遍的な人間という存在のありかた(本質)に起源を発している。

このあたりをきちんと論理展開し、議論して諸事判断していけばよいのだけど、今日の政治家は、民主主義という技術的手段に過ぎない仕組みをおのれの理に適うよううまく動かすことしか考えないし、評論家は己の文章の売れ行きしか考えない。何とも底の浅い言論が巷をさまよっているというわけです。

まあ、今の世に哲学を求めても、それを深めているのが『文学部哲学科』で、数学がわからない人が文学部に入って始めたのが哲学の道だったりすると、事態は絶望的なのですね。アリストテレスにせよデカルトにせよフッサールにせよ、自然科学や物理学や数学の分野でも一流の学者だったのですが。そうじゃなければ、哲学が「諸学の女王」などと、恥ずかしくてとても言えないはずですよね。まったく、何を考えているやら、、、

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