諌山裕氏の8/28付けBLOGOS記事「『コロナは空気感染が主たる経路』←やっと日本の専門家たちも認めた」にコメントしました。
このエントリーは、いくつか誤解を招く表現がありますので、以下ご注意しておきます。
まず、コロナの感染は「エアロゾル」による旨の発表が行われたことは正しいのですが、日本の専門家たち発表文の脚注[1]が以下のように述べている点に注意しなくてはいけません。この定義には、厚生省が述べている「飛沫(ひまつ)感染」も含まれますから、これまでの見解から大きく変化した内容ではないのですね。
脚注[1] … エアロゾルは空中に浮く粒子すべてとそれが浮いている空間の空気の総体をいい,通常の人間の呼吸や会話,歌唱,咳,クシャミなどの行為でも発生する.
飛沫を含むエアロゾル対策に関しては、現在の対応(三密回避とマスク着用)が正しく、あえて言うなら、より強力な対処が必要であるということでしょう。設備面の増強が難しければ、人流抑制で同様の効果を狙うしかないようにも思いますが。
もう一つの点は、ウレタンマスクや布マスクは効果が薄いという点で、これもその事実は以前から指摘されてきたことです。こちらは、「ウレタンマスク・布マスク禁止令」などの積極的な対処がなされていないという点は、問題といえば問題ですが、ウレタンマスクも、吸引防止効果がほとんどゼロであるのに対して飛散防止効果は多少あること、ウレタンマスクと不織布の二重で装着している人もいることから、一律のウレタンマスク禁止には、少々議論が必要なところです。
となりますと、このエントリーや、元になりました朝日新聞の記事は、いったい何を言いたいのか、よくわからないところではあります。結局のところ、日本の専門家たちが言いたいことは、これまでの対策をもっと強化しろ、ということなのでしょ? (東北大のサーバがつながりにくくなっておりました。朝日記事の為だったとしたら、迷惑な話です。)
どっちでもいい。
ワクチンをがんばればいい。