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悲しきネットワーク

「悲しきネットワーク」と題して、電子的コミュニケーション上に形成される社会、人間関係について、考察を深めてみようか、と考えています.その一部をここにおきましたので、ご参照下さい.

この文書は、少々古いデータに基づいていますが、匿名投稿の実態を調査し、特に、ノーボディー氏に関する分析を深めています.

ネットニュースというのは、メイルリストに似た分散型の電子掲示板で、投稿した記事が世界中の参加ホストに転送されて、メイルボックスに置かれる代わりに、ニューススプールという所におかれて、そのホストに接続できる人なら誰でも読める、というシステムです。

ネットニュースは、プロバイダがサービスしていれば、MSIMN などのメイルソフトで読み書きできますし、ネットニュースのサービスが受けられない場合も、ウエブから、google 経由で、誰でも読めます。

私がネットニュースに参加していたとき、そこには様々な対立、すれ違いがあって、歯痒い思いをしていたのですが、これは文化的対立ではないかというところに思い当たって、ネットニュースの文化・社会学的研究を始める気になったのです。書きあがった論文を学会に送ったら、「歴史の浅いインターネット上に文化が生じるとは思われない」とあっさり言われて没になりました。

レヴィ・ストロースは、アマゾンの奥地の裸族の生活を研究して、「悲しき熱帯(上)(下)」という本を書きました。この本は、文化人類学の古典で、構造主義の原典などとも言われているんですが、珍しい生活様式は、アマゾンの奥地などに行かなくても、ネットの上にあるんですねえ。

で、私の学位論文、「悲しきネットワーク」という表題にしようかな、とも思ったんですけど、論文指導をして頂いた文化人類学の青木保先生に反対され、まじめな題目にしたのです。

詳しく分析すると、ノーボディー氏の投稿行動など、本当に悲しきものがあります。そのうちに、ここらの話も紹介することに致しましょう。