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バブルで儲けた人たち

日本経済、最近やっと回復してきましたけど、昨年春まではひどかった。これ、バブル崩壊で大損をした人や企業が足を引っ張っていたんですね。

企業の持ち株、最近買った土地、どれも大幅に値下がりし、含み損を抱えてました。含み損というのは、帳簿上は損していないのだけど、実際に売れば損が出る、ということ。

ま、日本は原価主義だから、昔は良かったんですけど、これが変わった。国際的に標準的な時価会計、つまり、時価で帳簿に載せろ、という話になりまして、コレで一気に含み損を抱えた企業の経営が問題になっちゃった。

特にひどかったのが銀行で、昨年の春先には、大きなところも危ぶまれた状態。これが、りそなへの国の支援で、危機感が一気に後退したんですね。おかげさまで、株式市場にも明るみが見えてきました。

ところでバブル、大損した人たちが話題になるわけですけど、高値の土地や株を買って大損した人がいる、その裏には、高値で売って大儲けした人たちも、同じようにいるんですねえ。ま、儲けた人たち、問題にもならないし、黙っているから目立たないのですが。

どういう人たちが儲けたかというと、バブル以前から資産を持っていた人たち。つまりは、富裕層が儲けて、それ以下の人たちが損をした、というのがバブルの決算。結局のところ、投資の極意は、安く買って、高く売ること。いくら他人が儲けているのが羨ましくても、高値の株に手を出しちゃ、いけませんね。

ところで、株式投資には二つのやり方がありまして、一つは順張り、もう一つは逆張り。安く買って高く売ろうという戦略は、逆張りの立場なんですね。

逆張り、バリュー株投資とも言いまして、企業の経営内容を分析して、その割に株価の安い企業の株を買う。これ、公開された財務指標だけじゃなくて、その裏に隠されたものまで読まなくちゃいけません。ブランド価値とか、簿外資産とかね。

一方の順張り、株価の動きに乗る方法でして、値上がり株を買い、値下がり株を売る。株価が上昇中かどうかを判定する方法は、テクニカル分析といいまして、さまざまな手法が知られています。中にはへんてこりんなのも多いのですが、まあ、それが今でも使われているのは、比較的良くあたるからなのでしょう。

順張り、取れる値幅は少ないのですが、短時間で稼げるし、市場の動きも反映している、ある意味で手堅い手法なのですが、一つ間違うと高値の株をつかむ危険があります。一定の損が出たら撤退する、という「損切り」の覚悟が欠かせません。

一方の逆張り、市場評価の逆を行くわけですから、リスクが大きい、それが本当に良い株であっても、値が動かない可能性も高いのですね。その代わり、読みが的中すれば、大きな値幅が取れるわけです。

順張りはデイトレーディング向き、逆張りは長期投資向き、ですかね。一応私は逆張り派、悲観の渦巻く昨年春の投資、大当たりでした。ま、この先どうなるかは、わからないのですが、、、