宇佐美典也氏の12/23付けBLOGOS記事「私が菅政権が国民を分断していると思う理由」にコメントしました。
経済か、感染阻止かという対立は、別に菅総理の問題ではないでしょう。
経済的に困窮している人びと(旅行関係業界他)と、コロナ感染拡大に困窮している人びと(感染を恐れる人々)がそれぞれ、自分大事で考えるとそうなる。
これをまた、売らんかなのマスメディアやこれにおべっかを使う評論家が大いに後押しするから、ますます分断が進む。ハイエクじゃないけど、民主主義を成り立たせるためには個別利害は一旦脇において、全体最適化に基づいて主張しなくてはいけないのですね。そういう意味では、我が国のマスメディアや多くの評論家には問題があります。
で本エントリーの以下の記述は良い点を突いています。
「いかに感染症対策と経済のバランスをとる/を両立させるか」という命題は間違っていて、現実には「緊急事態時に経済を維持するためにどの程度自由の制限を許すか」ということが本来の命題となっているように思える。
これ、新型コロナとこれまでの風邪やインフルエンザとは全く異なるという点を押さえれば、当然の話なのですね。
普通の風邪やインフルエンザは、環境に存在するウイルスからの感染が多く、感染者を減らしても感染を防止することは難しい。このため、感染防止の諸施策の効果は限定的であり、経済の重視も合理的なのですね。
一方、新型コロナの感染のほとんどすべてが感染者からの感染で、感染者を減らせば感染が防止される。感染者をゼロにすれば、新型コロナは撲滅できる。だから、経済を重視する場合も、感染者ゼロを目指すことが合理的になります。
だから上の宇佐美氏の主張には、それなりの合理性があります。
その他、社会に新型コロナウイルスを保持するもう一つのリスクは、ウイルスが変異しうるという問題で、社会がウイルスを多く抱えれば、危険な変異種が発生するリスクも高まるのですね。
新型コロナは早期に撲滅するのがよさそうです。